第百七話 ページ12
この世界で一般的な学生が最も疎ましく思っているものとはなんだろうか。
思春期・反抗期の少年少女に口出しする親？
将来への不安？
否、定期テストである(偏見)。
我が校も例に漏れず、期末試験がついに目前まで迫ってきた。
ただし、赤点取得者にはテストの後に夏の大勉強が待っている。ただ、テストなんて、１週間かけてガチガチに詰め込めば大したものではないと思う。
「全っ然勉強してねーー！！」
……中にはこういう方もいるようですが。
慌てるのは勝手だが、それで叫び散らされるのは困る。耳が痛くてかなわない。
それに対して轟くんが、「授業を受けていればテストなんて点数は取れる(意訳)」と抜かし、さらに上鳴くんが叫ぶ。勉強してない上鳴くんが悪いのは承知だが、彼の言い方もちょっと、こう……配慮というものが足りていない気がする。
『今からでも遅くはないと思いますけどね、赤点回避くらいなら』
「うう……それはAたちが頭いいからでしょ……！」
フォローしたつもりが、あまりうまくいかなかったらしい。三奈さんが凹んでしまった。難しいですねぇ。
机に突っ伏すふわふわな頭を眺めていると、八百万さんから勉強会を開かないかという申し出があった。その言葉に顔をあげて喜びの声をあげる上鳴くんと三奈さん。なんとかなりそうでよかったですね。
私にも当然のように話が振られたが、そこは丁重に断らせてもらった。交通費が勿体無いし、いつも放課後に教室や図書室で勉強しているルーティンを崩したくない。まあ断り文句としては、後者をだいぶぼかした感じになったけれど。
それよりも気になるのは、やはり、
『(座学ではなく、実技の方なんですけどねぇ……)』
昨年は入試時のようなロボットだったと小耳に挟んだ。しかし、本当にその通りだろうか。それをそのまま信じていいのか。
オールマイトが教鞭をとり、授業中に敵が侵入。
今年と去年が全く同じだとは到底思えない。異様なまでのこの疑り深さは職業病の可能性もなくはないけれど。
『(かといって、これ以上私が調べると犯罪に当たりそうなのが……)』
うーん、やりにくい。前世では、試験なんて合格するためにやりたい放題するものだったので。まあ、ここはおとなしく、合法的に備えることのみに徹底しますかね。
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六時の虹(プロフ) - えだまめさん» 一気読みありがとうございます。本当に遅筆で申し訳ないです。更新を止めるつもりはないので、これからもよろしくお願いします！ (5月2日 21時) (
レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めっっっちゃくちゃ面白かったです！！！！一気読みしちゃいました…！！！！更新頑張ってください応援してます…！！！！！ (4月26日 18時) (レス) id: cf2c26d9bd (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - かすかすさん» 寛大な言葉に感激してます……。更新は書き溜めながら途切れないようにしていくつもりなので、よければ温かく見守ってください……！ (3月24日 4時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
かすかす(プロフ) - 久しぶりの更新...！ありがとうございまふ！！！この作品大好きなので、六時の虹様のペースでいいので、どうか更新をお願いします......！頑張ってください...！ (3月21日 23時) (レス) @page18 id: 215a8e1465 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - 六時の虹さん» おふ、、、久々の更新だあ 好きです。もちろん六時の虹様のタイミングでよろしいんですよ これからもファイトです！ (1月22日 17時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六時の虹 | 作成日時：2023年10月15日 19時
