第八十話 ページ34
着いてすぐに別のホテルへ。荷物を預けてこれからの作戦を説明される。
「表通りのパトロールなんてしないわ。ヒーロー殺し、ステインの犯行はいつも人目のつかない路地裏なんかで起きてる。そこを徹底的に見て回るわよ」
『了解です』
コスチュームに急いで着替えて、荷物をまとめる。普段は組み立て式の鉄棒も持ち歩いているのだけど、遭遇するとしても狭い所での戦闘だろう。そう思って、武器は鉄扇と棒手裏剣のみにした。
「さて、行きましょうか」
『……なんだか、懐かしいですね』
ありし日の思い出が蘇る。シナ先生の服は、彼女がおばあちゃんの時に来ていた服の模様と若い先生である時の服を上手く組み合わせたスタイリッシュなものとなっていた。
「Aちゃんも、とっても似合ってるわ。美人が際立つわね」
『……』
何だろう、この人に美人と言われるのは、純粋に照れるかもしれない。
そんな私のことを知ってか知らずか、先へ行ってしまうシナ先生の後を追って急いで部屋を飛び出した。
ーーー
ーー
ー
人気のない路地裏を、気配も足音もなく歩いていく。こういう状況では、いかに相手より早く敵の存在を察知するかも大事な要素だ。
勝てないようなら応援を呼ぶ。急ぎ取り押さえる必要があるなら戦う。そんな風に選択の幅が増えるのはいいことだ。
頭の中で、シナ先生の仰っていた情報を整理する。
ヒーロー殺しは同じ街で４人以上は襲っている。そしてこの街ではインゲニウムのみ。それならここで再び事件が起こる可能性は非常に高いと言えるだろう。何もないに越したことはないが……。
『ん？』
「あら、どうしたの？」
ふと目に止まった人物。不用心に声が漏れ出てしまった。辺りに気配がないことは承知済みだったためか、シナ先生が尋ねてくる。
『今、クラスメートがいて……いや、何でもないです』
その人物とは、紛うことなき飯田くんであった。彼も保須に来ていたとは。偶然……ではないだろう。今の彼の状況を鑑みても、それで通すには揃い過ぎている。
……何もなければいいけれど。
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六時の虹(プロフ) - 梅干しさん» コメントありがとうございます！伊作の他にもちゃんと忍たまキャラ出すので、これからもこの小説をよろしくお願いします！ (10月16日 8時) (
レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - ルククさん» ありがとうございます！伊作はここで出すと決めてたので、そういう反応はめっちゃ嬉しいです！ (10月16日 8時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し - 伊作先輩だぁぁぁぁ！！！！めっちゃうれしぃぃぃ、ほんとこの後の展開気になる！いつも素敵な作品ありがとうございます！ (10月9日 23時) (レス) id: 3545da5797 (このIDを非表示/違反報告)
ルクク(プロフ) - うわぁぁ！伊作が出てきたぁぁぁぁぁあ！！！！めっちゃくっちゃ気になります！楽しみです！頑張ってください！ (10月9日 8時) (レス) id: 9d9335310e (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - みずみずさん» ありがとうございます！更新は途切れがちですが、必ず完結させますので、これからもよろしくおねがいします！夜更かしにはお気をつけて！ (10月5日 15時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六時の虹 | 作成日時：2023年1月20日 22時
