第七十七話 ページ31
＿＿職場体験当日。腹を括った私は一か八かの大勝負にでた。右手にはコスチューム、左手には数日分の着替えや歯磨き類。
当然だが、皆さん別々の全く違うところにいくため、駅で集合の後、各自行動という流れになっている。
「うわっ、若藤さんだ。やっぱ本物超美人」
カメラ向けられてますね、なんて他人事の様に考える自分と、またか、と慣れを感じる自分がいる。人が多い、かつ雄英生で集まっていればこういうことはある。
しかし、最近そういう時の対処法を見つけたので実践して見せよう。優等生の姿勢を崩さず、声のする方に向かって視線を向けて、にこりと微笑みかける。すると、私の見てくれしか見ない男は面白いくらいに顔が赤くなっていくのだ。
ストレス発散とも言う。
「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりするなよ」
相澤先生のお小言に、三奈さんが元気に「はーい！」と返事する。伸ばすなと注意されていたが、大して答えている様子もなさそうだ。
「くれぐれも失礼のないように！じゃあ行け」
その言葉を聞いて、クラスメートが散り散りに分かれていく。やれ九州だ、やれ関西だと色々な声が聞こえてくるし、全国津々浦々にヒーローはいるのだから当然だ。
『(ま、私はここで待ち合わせですが)』
今から会う彼女は、相当特殊な立場にいるらしい。相澤先生に聞いても、結局詳しい説明はしてもらえなかった。一度その話のすり合わせもしたいから、ここで会ってからと言うことになっている。
クラスメートたちがそれぞれの見学先へと向かい、いよいよここに残るのは私のみになった。どういう罰ですか。
早く来てくれませんかね……。そう思って辺りを見回そうと振り返った時、首元にぬるりと何かが這う。
『！？』
完全に気づけなかった。気配を消されていた。反射的に後ろに跳ぼうとしたところを、腕を掴まれて我に帰る。
「あらあら、驚かせちゃったかしら」
『……驚いたなんてものじゃないですよ。心臓止まるかと思いました』
「うふふ、久しぶりね、Aちゃん」
『……はい、お久しぶりです、シナ先生』
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六時の虹(プロフ) - 梅干しさん» コメントありがとうございます！伊作の他にもちゃんと忍たまキャラ出すので、これからもこの小説をよろしくお願いします！ (10月16日 8時) (
レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - ルククさん» ありがとうございます！伊作はここで出すと決めてたので、そういう反応はめっちゃ嬉しいです！ (10月16日 8時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し - 伊作先輩だぁぁぁぁ！！！！めっちゃうれしぃぃぃ、ほんとこの後の展開気になる！いつも素敵な作品ありがとうございます！ (10月9日 23時) (レス) id: 3545da5797 (このIDを非表示/違反報告)
ルクク(プロフ) - うわぁぁ！伊作が出てきたぁぁぁぁぁあ！！！！めっちゃくっちゃ気になります！楽しみです！頑張ってください！ (10月9日 8時) (レス) id: 9d9335310e (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - みずみずさん» ありがとうございます！更新は途切れがちですが、必ず完結させますので、これからもよろしくおねがいします！夜更かしにはお気をつけて！ (10月5日 15時) (レス) id: 6ed7129851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六時の虹 | 作成日時：2023年1月20日 22時
