九話 伊作の気持ちの段 ページ10
伊作 side
こちら、五、六年サイドです。Aが一年生と仲良くなっているのをみんなで微笑ましく見てるよ。だけど…
勘右衛門「いいなあ、一年生は。俺、A先輩のことずっと待ってたのに」
お酒をちびちびすすりながら、一年生たちを羨む勘右衛門の相手するのはちょっと面倒臭い。お酒もはいってるから余計に。二日酔いしなきゃいいけど。ちなみに潰れてる人はかなりいる。留三郎と文次郎は飲み比べしてたし、小平太は早々に寝落ち。
仙蔵「喧しいぞ勘右衛門。Aを待っていたのはお前だけじゃないんだ」
仙蔵はまだ平気に見えるけど、いつもは雪のように白い肌が少し赤い。酔っている証拠だ。というか、会話がなんだか恋バナみたいに…
三郎「先輩が出て行ってから一ヶ月経ちますけど、手紙のやり取りすらできませんでしたからね」
「元気だろうとは思ってましたけど」と付け足す三郎は、マスクのせいで酔っているのかよくわからない。
伊作「そうだね。でも、実際に見て確認すると、保険委員長としては安心するなあ」
元気そうで本当に良かった。怪我も一切ないしね。
伊作「でも、昔からAは気づくと遠くにいるから、僕は心配だよ。心配する必要なんてないくらいに強いのはよく知ってるはずなのに、不思議だよね」
一年生に混ざる後輩たちにも優しく笑いかけるAを見つめる。綺麗だなあ。
同意を得ようとみんなの方を向くと、みんな酔いつぶれて寝ていた。僕の話なんて聞いてなかったわけね…。つくづく不運だ…
仕方ない。酔っ払いの相手をしますか。保健委員を呼ぼうと思ったが、下級生もみんなウトウトしていて今から働いてくれとはとても言えない。
『ふふ、もう眠そうですね。ここいらでお開きにしましょうか。下級生はもう部屋に戻りなさい』
作兵衛「でも、俺たち片付けが…」
渋る作兵衛に諭すように語りかけるAは、まるで母親のようだった。
『こんなに大掛かりなパーティーを開いてもらって、貴方達に片付けをさせられませんよ。みんな、明日も授業があるのだから寝て休みなさい』
「「「はーい…」」」
下級生のことはAが部屋に返してくれてた。なんだか彼女に悪いけど、手伝ってもらおうかな。
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しのぶ - 初コメです。この作品、凄く面白いです！更新頑張ってください！ (2022年11月7日 6時) (
レス) @page13 id: 212776a6be (このIDを非表示/違反報告)
柚子川まこ(プロフ) - 六時の虹さん» 受験頑張ってください！！！！ (2021年1月21日 22時) (レス) id: 9f70c351e8 (このIDを非表示/違反報告)
六時の虹(プロフ) - 柚子川まこさん» すみません!今年が受験なため更新は2月から頑張る予定です！ (2021年1月21日 14時) (レス) id: f06817b7fc (このIDを非表示/違反報告)
柚子川まこ(プロフ) - 続き！！！！続きをぉぉぉぉぉぉぉぉおぉ、、、、、、(断末魔) (2021年1月19日 17時) (レス) id: 9f70c351e8 (このIDを非表示/違反報告)
メルヘン - 続きが気になります！これからも頑張ってください！応援します！ (2020年11月11日 17時) (レス) id: fd6767c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六時の虹 | 作成日時：2020年11月3日 17時
