六年い組の藤の花【忍たま】

七話 一年生の段 ページ8

私が座っていた周りには一年は組の子たちが集まっていた。いろいろ質問したいらしい。久方ぶりのおばちゃんの料理をつまみながら、話を聞く。



喜三太「ナメクジは好きですかー?」



『好き、とまではいきませんが、嫌いではないですよ』



きり丸「なんで学園にいなかったんすか?」



『陸奥にある忍者の学校に密書を届けてまして。途中で悪い城に追いかけ回されていたら帰りが遅くなってしまったんです』



しんべヱ「旅の間美味しいものありましたかー?」



『途中で寄ったうどん屋さんの天ぷらうどんがおいしかったですね』



団蔵「先輩たちみたいに得意武器はあるんですか?」



『得意武器は鉄扇です。みますか?』



とまあ、こんな風に質問攻め。開いて近くにあったリンゴを切ってみると「かっこいー!」と大盛り上がり。



乱太郎「私たちも一緒にここで食べていいですか?」



伊助「あ、それいいね!A先輩の話、もっと聞きたいし」



乱太郎が提案すると一年生の子らはそれに賛成する。そしてキラキラした瞳でこちらを見つめた。



『ええ、構いませんよ。お土産話ならたくさんあります』



快く承諾すれば、やったー!と嬉しそうに笑う。長らく委員会に下級生がいなかったこともあってか、後輩って、やっぱり可愛いものだなあと実感した瞬間だった。

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