い ち に ち 彼 氏 ２ー好きになっちゃダメな人ー

感情変化。 山田 side ページ12

あれから、俺、
すごく幸せだった。


CMの撮影中も、
「頑張れ」って応援してくれて。


リハ中も、観客席から拍手をしてくれたり、
ペンライト振ったり。


俺と目が合うと、
ふわり と微笑んでくれる。



A「お疲れ様っ！」

「ありがと」


忙しい仕事も無事終わり、
家に帰ろうとした時。



A「涼介、今からなんか用事ある？」

「別に」

A「ホント！？じゃあ、今からウチ来ない？？」

「へ」


キラキラとした瞳で俺を見つめるA。

「じゃ、お言葉に甘えて」

A「じゃ、ウチすぐ近くだから。行こ」



俺たちは徒歩で、Aの家に向かった。






途中、俺はふと思った。

「Aは俺の彼女。手を繋いでも嫌がられない、よな？」と。



恐る恐る、Aの手を握ると、
ギュっと握り返してくれた。





少し恥ずかしそうにしながらも、
俺の手をしっかり握るAに、
すごくキュンとした。







もしかして俺…………

Aの事が、好き？

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