Lemon Tea. (ページ4)

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Lemon 04 ページ4

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「ひらつ遅いよ」

「ほら俺だけ怒られたでしょ？」

遅れて正門の前に平塚くんと行けば、

平塚くんが言ったようにひでくんは

平塚くんのことだけ怒った。

「私がゆっくり行こうって言ったんだよ」

「あれ、Aひらつと仲良くなったの？」

「うん、平塚くん話しやすいから緊張しなかった」

「あー、確かに星宮って人見知りだよね」

私の言葉にくろちゃんが反応してそう言うと、

ひでくんは少し寂しそうに"そっか"とだけ言った。

「あじ、顔に出過ぎ」

「いやそんなんじゃないから！ほら俺もうお腹空きすぎて倒れそうだから早く行こうよ」

くろちゃんに言われて、ひでくんは慌てた様子で

そう言うと"A、リュック貸して"と言ってきた。

「え、別に大丈夫だよ」

「いいから、まだカゴに入るし」

「えー、じゃああじ俺の入れて！」

「やーだね、ひらつは自分で持ちな？」

「あじのケチ」

「え、じゃあ俺のは？」

「もっとやだ」

「なんでだよ！」

三人のやりとりが面白くて、笑ってると

ワイシャツのポケットに入れてたスマホが

バイブで震えたような気がして見てみれば、

ママからメッセージが届いていた。

ママ机の上にお金置いてあるから夜ご飯適当に食べてね

...そっか、ママ今日夜勤だっけ。

パパも帰り遅いだろうし、つまんないな。

「Aちゃん？」

「...ん？なーに、平塚くん」

「ううん、呼んだだけ」

ママのメッセージに、可愛いうさぎが

"OK！"と丸を作っているスタンプを返せば

すぐに既読がついた。

「Aちゃん、オムライス好き？」

「うん好きだよ？」

「だからか。お昼、オムライス屋さんだって」

「あ、ひでくんが決めたでしょ」

私の言葉に平塚くんは頷くと、

"よく行くお店なんでしょ？"と聞いてきた。

...私とひでくんがよく行くオムライス屋さんなんて

一つしか浮かんでこなくて。

「うん、よく行く」

「じゃあオススメ、教えてね」

平塚くんはそう言うと、私の頭をポンポンと

優しく撫でてきた。

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