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「じゃあA、また明日ねー！」
「バイバーイ」
部活に入ってない私と、
テニス部に入ってる愛未は、
基本的に一緒に帰ることは少ない。
だから、基本帰りは一人なんだけど
今日はなぜか違うらしい。
「...なに？佳奈ちゃん」
「あ、いや...」
後ろを佳奈ちゃんが着いてきてることは
学校を出る前から気付いていた。
でも、今日も湧ちゃんの応援行くのかなって
思ってたらそうじゃなかったみたいで。
「湧ちゃんの応援、行かないの？」
「...うん、今日はいいの」
佳奈ちゃんは何か言いたそうに、
ギュッとブレザーの袖口を掴んでいて。
「言いたいことあるなら言ってよ」
「......私と、友達になってほしくて...」
面倒なことになった。
やっぱり声掛けるんじゃなかったかも。
間違えちゃったなぁ...めんどくさい。
そもそも、なんで好きな人の彼女と友達に
ならないといけないわけ？
...そんなの、今まで以上に二人がイチャついてるのを
見ないといけなくなるじゃん。
「湧がね、Aちゃんは優しいって言ってて...」
やめてほしい。
湧ちゃんの名前出してこないでよ。
湧ちゃんだって、私が湧ちゃんのこと好きって、
知ってるのにどうして私を選ぶの？
優しい子なんて私以外にもいるじゃん。
佳奈ちゃんの友達候補に私を選ばないでよ。
二人と同じクラスってだけでも結構キツイのに、
クラスメイト以上になろうとしてこないでよ。
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作者名：Tsumu. | 作成日時：2021年1月16日 21時
