#02 ページ4
――2か月後――
『……MERは特別な存在ではありません。
ただ目の前の命を救いたいと思っている皆さんと全く同じです。医療従事者の方々だけでなく、誰かのために頑張っている全ての人々と同じ存在です』
中央のスクリーンに映し出される数々の医療現場の写真。
『そうした思いが結集すればより多くの命を救えます。
国や地方自治体、警察、消防、レスキュー、
そして医療従事者が連携をすれば
より多くの命を救えます』
その中には彼ら《MER》の姿もあって……
『青臭い理想と言われてしまうかもしれませんが
我々MERは、そうした理想の一翼を全うし続けます』
音羽統括官の言葉で、MER正式発足式典の場は拍手に包まれた。
音羽の紹介とともに登場したMERメンバーとERカーに再び拍手が起こる。ふと拍手がまばらになり、少し遅れて現れた男に注目が集まる。
『チーフドクターの喜多見幸太医師です』
そして、ふたたび拍手が大きくなった。
メンバーがステージに並んだところで、喜多見が音羽の方に向いた。
「ついに最高のチームの誕生ですね」
差し出されたその大きな手に、視線を落とす。
「不必要な接触は控えましょう」
喜多見に向けられたその目は、いつかの時よりどこか優しい。
「ですね」
そのお決まりのやり取りをさえぎるように、会場内に緊急アラームが鳴り響いた。
『都庁危機管理対策室から伝達』
その場の空気が一瞬にして張り詰める。
『江東区永代3丁目、隅田川の永代橋付近を航行中だった屋形船同士の衝突事故発生』
「行きましょう」
チーフの声でMERのメンバーたちがそれぞれ動き出す。
『一艇は損壊激しく沈没。もう一艇は火災が発生。
現在、水上消防署・臨港消防署の消防艇4艇と警視庁水上警察隊の警察艇3艇のほか、海上保安庁にも応援を要請しているが、負傷者が多数出ているもよう。
大規模医療事案と認定。
TOKYO MERの出動を要請する』
ネクタイを片手で外しながらERカーに入っていく彼に、喜多見はいつもの笑みを浮かべる。
「いいんですか？音羽統括官」
「私には現場を視察する義務がありますので」
手には見慣れた真っ白なジャケットが。
『MER了解、出動します』
＊＊＊
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わさび醤油(プロフ) - 滴さん» 貴重なご意見ありがとうございます。読みにくくて申し訳ないです( ; ; ) 1ページに入れたい内容が多くて泣く泣く行間を詰めたり文章を削ったりしていて限界なんです（泣）初小説なのでご愛嬌ということで温かい目で見ていただければと思います... (2023年5月3日 16時) (
レス) @page8 id: 3684b727db (このIDを非表示/違反報告)
滴 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません。。。 物語読んでいて思ったのですが。。。 行間隔をあけたほうが良いのではないんでしょうか？ 行間隔が詰まっていると読みにくいので。。。 (2023年4月30日 23時) (レス) @page5 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - すずもりさん» 返信遅くなってすみません💦コメントありがとうございます！月島さんかっこいいですよね。もう少しで完結ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年10月31日 9時) (レス) id: bd4ab21637 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - 月島さん好きなのでありがとうございます♪(笑)更新楽しみにしてます❣️ (2021年10月17日 20時) (レス) @page48 id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油 | 作成日時：2021年10月5日 19時
