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「急に、何するんですか……っ」
息苦しくて押しのけようとするものの、びくともしない。
そうする間にも三途さんはぎゅうぎゅうと私を抱きしめて、終いには肩に頭を猫のように擦り寄せてきた。
「Aっ……Aだっ……ひひ……ははは……」
「三途さんっ、く、苦しいです。離してくださいっ……」
三途さんはぶつぶつ何かを言っていたが、私の抵抗する声を皮切りにその腕の力を緩めた。
それでもまだ腰のところに手を添えられており、私は彼と近距離で見つめ合う形になって、思わず目を逸らす。
「(……？)」
暫くそうしていても三途さんはずっと黙っていて、流石の私もこの空気感に耐えかねて恐る恐る視線を戻したの、だが……。
彼の端正な顔は恍惚とした表情に染まっており、目は焦点が合わずどこか虚。それでも私を愛おしく感じているのだろうことが、虚なはずの瞳から爛々と伝わってきて、相反する感情に不気味さすら感じる。
どこか、おかしい。
いつもの彼ではない。
私は、どうしたら——
何もかもフリーズして、似たような思考が延々と脳内を駆け回る。
それが隙をつくような形で、三途さんは私の腰にあった両腕でぐいと私を引き寄せて、噛み付くようなキスを落とした。
息継ぎをする間も無く、まるで獣のような口付けが絶え間なく私を襲う。
記憶がないから当たり前かもしれないが、今まで経験したことすらないような快楽に溺れそうになる。足首を掴んで引き摺り下ろされるような、そんな感覚。
口内に舌すら侵入しようかというところで、私はようやっと危機を感じて躊躇わず彼の唇に噛みついた。
「……ぅ……っ」
彼の腕の中からも開放されて、私はその場にへたり込んだ。やっと開放されたと同時、魚のように酸素を求めて息を荒げる。
呼吸を整えながら、自分がやってしまったことに気づいて思わず顔を上げると、三途さんは唇から流す血を舐めとって、相変わらず虚な瞳で私を見下ろした。
「何っ、するんですか……っ」
「A……Aがいる……」
「本当に大丈夫ですかっ⁉︎」
これまでの行為よりも、彼のそのおかしな挙動が心配になるが、一向に目が合わない。
いや、目は合っているのだが、焦点はこちらのことを捉えていない。
酔っ払っているのかな、なんてはじめは思ったけど。
……不思議と、三途さんからはアルコールの匂いが微塵もしなかった。
代わりに甘いような、お茶のような香ばしい香りがしたけど、なぜだか不快に思えた。
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ぱーぷる姫(プロフ) - こういうの普段は読まないですけど、タイトルに惹かれました。読んで正解でした。鳥肌です。ありがとうございました (9月30日 18時) (
レス) @page43 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 闇深いけど好きです笑 (9月2日 0時) (レス) @page44 id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
海 - やばい、ちょー好き、ストーカー系好きなんですよね笑 (6月4日 9時) (レス) @page45 id: 465dec3a48 (このIDを非表示/違反報告)
華夜(プロフ) - 衝撃展開...... (2023年3月28日 11時) (レス) @page34 id: e1dc7047a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅累 | 作成日時：2023年1月9日 11時
