四つ目の外交官 ページ15
俺は暗い一本道をひたすら歩いていた。足音一つ立てずに。
人は一人も居ない。トントンがぐちゃぐちゃに掻き回している城へと向かったのだろう。
こんながばがばな警備じゃお先が知れてる。
鉄格子が目に入り、昔の記憶が呼び戻される。懐かしいな、と心で思う。
錠前を先程手に入れた鍵で開ける。中の人間が少し反応する。
中の人間は椅子に手足を括り付けられていた。猿轡をされ目隠しも付いてあった。
ここだけ厳重警備だな、と感心すると同時に呆れた。
ナイフを取りだし青年の近くに寄り、猿轡と目隠しを切る。
青年は眩しさに目を何回か閉じたり開いたりをした。
向かい側に椅子が置いてあったので座る。
足を組む事はしない。
「はじめまして、グルッペンと言う」
青年は上っ面の笑顔を貼り付けた。ここまで来れば職業病だな。
「はじめまして、オスマンです」
オスマンと言うらしい。
「それで__何のご用件でしょうか?」
表面に一切出さない様に驚く。まさかわざわざ聞いてくるとは。
「少々暇人でな。雑談でも、と思って来た」
俺の言葉が予想外の言葉だったのか、笑い出すオスマン。
「はははっ、国一番の外交官に雑談、か。ええやん。話そ話そ」
砕けた態度を取り始めた。そこで俺は一つの疑問にぶち当たった。
思考を深めれば、その求めていた答えが簡単に見つかった。
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サドちゃん(プロフ) - おそらるさん» コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていくので読んで頂ければ幸いです。(グルさんこの先も可愛いです) (2016年12月27日 10時) (レス) id: 6d48bffa47 (このIDを非表示/違反報告)
おそらる(プロフ) - この作品大好きです!応援してます!(グルさんかわいい) (2016年12月27日 9時) (レス) id: c936446b5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サドちゃん
作成日時:2016年12月7日 21時