妥協はしない。[我々だ] ページ10
友人に言われたあの言葉。今でも忘れないだろう。
「お前、なんか死ななそう。」
と。言われた時はなんやコイツと思ったけど今考えれば少し理解出来る。
生まれも育ちも平々凡々な自分。成績は良くないし運動が出来るわけでも無いし、そんな自分。
それでも学生時代、死力を尽くして頑張っていた事がひとつある。
__敵を作らないようにした。
人間のクズとも罵られた自分は誰かと対立しようものならこてんぱんにやられる。
そんな時に限って無能が働くものだから、どうしようも無い。努力のしようも無い。
ならば、最初から対立するような敵を、環境を、作らなければ良い。
敵を作らなければ死なない!我ながら素晴らしい考えだった。
__死力を尽くしたお陰で、学生時代は平和のぬるま湯に浸かっていた。
さぁ!最初の無駄話も終盤を迎え!早々に疑問を出そう!
__ここ何処やねん。
辺りを見渡せば平野が広がっていて。太陽が容赦無く俺を照らして。建物らしい物は目に入らず。
俺は察した。
これ無理ゲーや。
自棄になって地面に向かってブラジル人に向けて叫ぼうかと頭を抱えた瞬間、後ろから馬の鳴き声が。
アカン、死ぬ。
馬に殺されるんかぁ、なんて呆れながら振り返れば。
人が居た。
ヤクザみたいな人が。
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作者名:サドちゃん
作成日時:2016年9月13日 19時