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とりあえず甘いものでも食べとこう ページ9

隅っこに固まってたのはホットケーキの元だった。
三日程前までホットケーキが流行っていた、が。流行りと言うものは新幹線の様に早く、廃れていく。
ホットケーキの元は万能だ。別にホットケーキだけしか作れない訳ではない。
それもまぁ、他の日に回そうと思う。なんせ大量に余っているのだから。自分位しか使わないのだから。

とりあえず後ろの説明文に軽く眼を通す。何回も読んだ文章だ。ほぼ覚えてる。
一度に使う材料、機材、調味料(主に砂糖)を出してしまうとごちゃごちゃするので、使うときに出して、使い終わったら洗ってしまう。ようは主婦のように片付けながら料理するのだ。
オーブン覗いて「わー!膨らんでるー!」なんて言わない。んなこと言ってる暇あんならさっさと片付けろ。
膨らんでるのは当たり前だ。馬鹿じゃねぇの。

結構ホットケーキの元の粉と牛乳、卵をかき混ぜる。
かなり腕の筋力を使うので、こういう時に男で良かったと思う。
かき混ぜる時に泡立て機を使う人が(この部活には)多いが、隙間にどっさり粉が入り込むので余りオススメしない。木べら、もしくはスプーンでやればいい。かき混ぜられればなんだって良いのだ。

ホットケーキの粉を分厚く、大きくフライパンの上に纏める。少々見た目が拙くてもどうせ自分で食うのだ。
重要なのは、中にしっかり火を通すこと。外はフカフカ、中はデロデロ、なんて美味しくない。
中をキチンと確認するために竹串を持った。
徐々に腹が減ってきた。冷蔵庫に余ってた苺ジャムをそのままスプーン突っ込んで三口程食べてしまったのは仕方ない事だ。うん。
家だと普通に指を突っ込んで食べる。

妥協はしない。[我々だ]→←とりあえず甘いものでも食べとこう [我々だ]



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作者名:サドちゃん
作成日時:2016年9月13日 19時

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