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二話:赤い瞳 ページ4





前回のあらしじ


忘れ物取りに行った

誰かいた

何かやばい


は?




いやマジでどうしよう。


逃げられる感じは微塵もないし……。



「男って美味しいのかな?ってずっと思っててさ。」


「美味しく、ないんじゃ…ないっすか……?」


「まあ、何事も物は試しだから!」



ゆっくりとこっちに近づいてくる。


それに合わせて俺も一歩一歩後ろに下がる。



「でもね、君が初めてなんだよ。この光景見てそんな風にいられるの。」



ちょっと待って、もしかして俺、壁に追い詰められました?



「俺に寄ってきてくれるのはいいんだけど、皆この光景見ると逃げ出しちゃうっていうか。」



……やばい。逃げられない。



「……いただきまーす。」



そう呟く男の目は赤く、三日月のように口角が上がった口からはとがった鋭い牙が見えた。


ガッと肩を掴まれ、首元に思いきり何かを刺される。


牙が刺さっているんだ、と理解した瞬間激痛が体に走る。


「い”っ!?」と思わず声が出る。


同時に力が抜けていくような感覚に陥る。


言葉に表せないような苦痛が数秒間続く。


だが俺にはその数秒間が何十秒にも長く感じた。



「……ッはぁ…。」



やっと離れたかと思ったら一気に力が抜け、その場に倒れかける。


すると男が倒れる俺を支え、声をかけてくる。



「平気?」



この状態で平気だと思うか???


倒れかけてんだぞ???



「……大丈夫なわけないです…。」


「喋れてるし、平気そうだね。」



何が平気そうやねん。めちゃ痛いわ(半ギレ)



ズキズキと痛む傷口を押さえるとぬちゃっと嫌な液体の感覚が手を伝う。


見てみれば赤黒い血がべったりと手についていた。



「うっ…わぁ……。グッロ…。」


「ごめん、強く嚙みすぎたかも。手当てするから保健室行こ?」



は?もっと謝ることあるやろ(全ギレ)



「いや、いいです……。帰らせて下さい。」


「流しっぱなしだと色々やばいと思うよ。」



そう言うと男は俺を軽々と抱き上げ、歩き出した。



「ちょっ、お、降ろして下さい!」


「暴れないで。騒いだら人、来るかもよ?」


「…………。」



この人、嫌いだ…。




____________________

一話二話とこの吸血鬼の名前が出てませんが、誰か分かりましたか?

三話:手当て→←一話:忘れ物



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肉ジュース - むいまる。さん» コメントありがとうございます、とても励みになります!!吸血鬼と言ったら🎤さん、みたいなイメージがありますw (2022年3月29日 10時) (レス) @page13 id: 7f90914a49 (このIDを非表示/違反報告)
むいまる。(プロフ) - コメント失礼致します!ものすごく面白い展開で、特に🎤さんの行動が解釈一致というか…笑 これからも無理をなさらず頑張ってください!応援しております😊💕 (2022年3月29日 7時) (レス) @page13 id: 4fbd112904 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:肉ジュース | 作成日時:2022年3月17日 14時

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