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後日王位継承が行われ、私は一国の女王になった。
女王になったからといって特に生活に変わり映えは無かったがその分側近のアダムに書類仕事等を任せきりになってしまっていた。
私は少しでもアダムの仕事を軽減したいと何か手伝うことは無いかと尋ねたのだが貴女がやるまでも無いの一点張りだった。
言葉だけだと少しキツく聞こえるのだが、まるで捨てられた子犬のようにどこか哀愁漂う雰囲気で言うものだからそれ以上何も言えなかった。
私が腕を振り払って以降彼はどこか一歩引きぎみな態度なのだ。
あの日私があんな事しなければ…と何度も後悔しているが後悔した所でしでかしてしまったものはどうしようもならないと気を取り直す為自分の両頬を叩いた。
「アダム」
「はい、なんでしょうか。女王陛下」
「…その女王陛下っていうのやめて欲しい」
「女王陛下は女王陛下なのでそれは無理なお願いですね」
実質自分がしなければならない仕事をアダムに任せきりにしてしまっているので自分が女王と言っても良いのか凄く微妙な所だった。
彼は私より3歳年上で、現在18歳だ。
この国ではもう立派な成人で15歳の私はまだ未成年者扱いだった。
なので本来女王である私がしなければならない仕事を成人済みであるアダムが全部こなしてくれているので私は形式だけの女王という感じだ。
「本当にいつもごめんね、本来私の仕事なのに」
「いいえ、女王陛下の仕事は私の仕事でもあります。なんなりとお任せ下さい」
彼は微笑みながら私の前で片膝をつき頭を下げたその行為が凄く他人行儀のように感じ悲しくなった。
「この前私が腕振り払っちゃったの気にしてる？」
「ッ…いいえ、全く」
「嘘」
「本当です」
「なら、なんで他人行儀なの…？」
自覚はあるのかどこか気まずそうに視線を逸らす彼に私は近寄りしゃがみこんで居る彼の両頬に触れた。
「女王陛下…？」
そしてありったけの力で抓ってやった。
「！？！？」
「ごめん、あれは確かに私が悪かった。けど…」
「…？」
「アダムにそんな態度されると辛いよ。」
「それは…何故？」
彼は抓られたのが余程痛かったのか両頬を押さえながら私を横目で見ていた。
何故って言ってしまえば彼の事が好きだから…だ。でも自覚したばかりで気恥しいので今は嘘をついておくことにした。
「アダムは私の大切な…えーと友達？だからかな！」
「友達…」
「そう！友達！」
「左様でございますか…」
少しの間彼は無愛想だった。
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骸蜘髏巍屍龍(プロフ) - コメント失礼します。話の構成などしっかりしていて楽しく読ませて頂きました。もっと評価されるべきです。 (2018年12月7日 22時) (
レス) id: 959d44c789 (このIDを非表示/違反報告)
ルビィ - ブリさんはじめまして！小説を読ませていただきました！これはこれでありかなと思いました！今度はくっつけたものを作ってもらいたいです！作ってくれたら大変嬉しいです！ (2018年11月4日 6時) (レス) id: 550de2ef3a (このIDを非表示/違反報告)
扇ちゃん - ブリさんお疲れ様でした...！恋人もいいですが、確かにこの終わり方もアリだと思いましたヾ(*‘ω‘ )ノぜひ別ルートも読んでみたいです｡・:＋° (2018年11月3日 23時) (レス) id: bbbfe29df4 (このIDを非表示/違反報告)
blackReaper(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもいい作品でした！別ルート見たいです！ (2018年11月3日 22時) (レス) id: c135075968 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - はじめまして！最後まで読ませていただきました。とても楽しませてもらいました！別ルートも読んでみたいです。 (2018年11月3日 20時) (レス) id: dc95947527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブリ | 作成日時：2018年10月25日 11時
