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私が15歳の時両親は不慮の事故で突然亡くなってしまった。
優しかった両親が2人も居なくなってしまったショックで私は部屋に引きこもりがちになったていった。
亡くなったと知らされた時頭が真っ白になり理解が出来なかった。否、したくなかった。
仕えている人達が私を心配するような声を掛けてきていたがその時はその声すらも煩わしく感じてしまった。
でも、煩わしく感じてしまう自身にも嫌気が差し、頭がぐちゃぐちゃだった時にアダムがずっと側に居てくれた。
「…情けないよね、私。ごめん…こんな姿見せちゃって」
「……私も一度貴女の前で大泣きした事ありましたよね」
「そんな事あったっけ？」
「ありましたよ」
「アダムって常に飄々としてるイメージあるから忘れちゃった」
私が茶化すように笑うとアダムも少し微笑みながら私がいるベッドの隣に置いてあった椅子に腰をかけた。
それにしてもアダムが大泣きした事なんてあったかと記憶を巡らせていると、彼は察したのか私に手を差し出してきた。
突然手を差し出してきた彼に私は首を傾げると待っていましたと言わんばかりに勢い良く手を握ってきた。
いつもは着けている手袋もこの時は外していたので冷たさが直に来た。
あまりの冷たさに私はつめたいー！と反論の声を上げると彼は面白可笑しそうに手を離した。
「貴女がここに連れて来てくれる前もこんなやり取りしましたよね」
「…あ〜そういやあったね…確か離れなくなっちゃうぞだっけ？」
「貴女本当そういう所ありますよね…」
彼は照れ臭そうに私から視線を逸らし腰を上げたので何処かに行くのかなと思いきや私が座っているベッドの端に再び腰を下ろした。
今の季節はもうコートを羽織っていても可笑しくない時期だというのに彼はカッターシャツ1枚とあまりに寒そうな格好をしていたのが目に余り彼の背後側に移動し思いっきり抱きついた。
「なっ！？」
アダムの身体は面白いぐらいに硬直し普段飄々とした表情を浮かべている面影も無い程顔を真っ赤にさせた。
余裕のない彼が面白くてさっき手を握ってきたお返しだと私は抱き締めている腕に力を込めた。
「寒いでしょ」
「私は寒さには強い方なのでこのぐらい何とも…」
彼の言う通り寒くもないのかも知れないけど今はこの少し低めの体温がとても心地よかった。
「じゃあ私が寒い」
「…我儘なお姫様だ」
そう呟くと彼は私の頭を撫でた。
これがきっと自分の中で愛が恋に変わった瞬間だった。
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骸蜘髏巍屍龍(プロフ) - コメント失礼します。話の構成などしっかりしていて楽しく読ませて頂きました。もっと評価されるべきです。 (2018年12月7日 22時) (
レス) id: 959d44c789 (このIDを非表示/違反報告)
ルビィ - ブリさんはじめまして！小説を読ませていただきました！これはこれでありかなと思いました！今度はくっつけたものを作ってもらいたいです！作ってくれたら大変嬉しいです！ (2018年11月4日 6時) (レス) id: 550de2ef3a (このIDを非表示/違反報告)
扇ちゃん - ブリさんお疲れ様でした...！恋人もいいですが、確かにこの終わり方もアリだと思いましたヾ(*‘ω‘ )ノぜひ別ルートも読んでみたいです｡・:＋° (2018年11月3日 23時) (レス) id: bbbfe29df4 (このIDを非表示/違反報告)
blackReaper(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもいい作品でした！別ルート見たいです！ (2018年11月3日 22時) (レス) id: c135075968 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - はじめまして！最後まで読ませていただきました。とても楽しませてもらいました！別ルートも読んでみたいです。 (2018年11月3日 20時) (レス) id: dc95947527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブリ | 作成日時：2018年10月25日 11時
