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「お前は俺なんだと思ってるんだ。俺だって皆の前でAの隣に堂々と立ちたいとか思って…」

アダムははっとした面持ちになったかと思うと雪のように白い肌を林檎のように染めながら横目で私を見た。

「今の聞かなかった事にしてくれ」

「んー…それは無理かな」

私が思ってた以上にアダムはどうやら私の事を想ってくれていた事に私は驚きつつも嬉しさで顔のにやけが抑えられなかった。


「…ねぇ、もしある日突然コンパスっていう世界がなくなって私たちも消えちゃう事になったらアダムと私はどうなっちゃうのかな」

アダムの赤みを帯びた頬が私の質問で拡散されいつもの澄ましたような表情のアダムに戻った。


始まりがあれば終わりも必ずある。
私は常々この世界がいつ消えてなくなってしまうのか疑問だった。
それと同時にアダムと両想いになった今の現状を手放してしまうのがとても怖かった。

「戦いが終わってもうAと会う事は疎か1度も話す事も無くこの生が終わると思っていた。
でもこうやってまた会え、Aと両想いになる事が出来た。それだけで俺は例えこの世界が今終わっても惜しくはない」

アダムはどこか泣きそうな表情で私を見つめながら話すせいで私まで泣きそうになってしまった。
本当に、アダムという人はどこまで真っ直ぐで綺麗なんだろう。
この人と出会えて本当によかった。この世界に感謝してもしきれないと純粋に思えた。

「アダム、次があるならまた私と出会って私に恋してくれる?」

アダムはきょとんとした表情を浮かべた後、くすりと笑みを零し、私の頬を緩く撫でた。

「どうだろうな。それは神の気分次第じゃないか?」

くすくす笑いながらそう言うとアダムは私の唇に自分の唇を重ねてきた。



ここで素直にうんと言ってくれないところがやはり
嫌いだなと思いながら私は目を瞑った。

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ブリ(プロフ) - 葉流@マルコス愛さん» ありがとうございます!アダムいいですよね…!しかもシーズン来ますしお互い頑張りましょうね!! (2019年1月27日 15時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
葉流@マルコス愛(プロフ) - はぅ……だむぅ……よき( (2019年1月23日 20時) (レス) id: e55367f9ec (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - 扇ちゃんさん» 温かいお言葉ありがとうございます!今作も見て頂けてとても嬉しいです...!扇ちゃんさんのご期待に添えるような小説が書けるかは分かりませんが精一杯頑張らさせて頂きますので見て頂けると幸いです! (2019年1月16日 15時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
扇ちゃん - ブリさんの新作楽しみに待ってました…!またアダム落ちで、しかも今回は色んなコンパスキャラが出てきて嬉しいですヾ(●´∇`●)ノ更新無理せず頑張って下さい!!!応援してます(`・ω・´)ゞ (2019年1月16日 14時) (レス) id: f2fb5d5d4d (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - ソーンきゅんさん» コメントありがとうございます…!更新頑張らさせて頂きますので読み続けて頂けると幸いです! (2019年1月10日 14時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブリ | 作成日時:2019年1月4日 17時

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