Life is hard２ (ページ10)

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ある日のこと

いつも通り出勤すると、事務所の前に怪しい人影

近づくと、こちらに駆け寄ってきた

「あの！これ、ホソクさんに渡してください!!」

『ホソクさんのペンの方ですか？』

「ペン·····まぁそんなとこです。じゃあ、よろしくお願いしますね!!」

ペンではないのか？

うーん、なんか怪しいな

事務所に入って、中身を開けてみる

すると、中から出てきたのは、一部が赤く染まっている白い布きれと1枚の小さな紙切れ

2つ折りにしてある紙切れを開くと、

〖私のこと、覚えてる？〗

という文字

少しゾクッとする

さっきの人はサセンなのだろうか·····

これはホソクさんに見つかる前に処分した方がよいだろう

そう思って立ち上がろうとした瞬間、

「何してるの？」

『うおっ!!』

後ろから声をかけてきたのは、ジミンだった

紙切れはいつの間にか、私の手から抜き取られている

「っ!!これ、どうしたの？」

その紙切れを見たジミンは、すぐに険しい表情になる

『さっき、事務所の前にいた人にホソクさんに渡してくださいって言って手渡されたの』

「それ、女の人だった？」

『？うん。確か、1つ結びで眼鏡かけてた』

「·····やっぱり」

『何か知ってるの、ジミナ』

ジミンが口を開こうとすると、タイミング悪くホソクさんが現れる

「2人でコソコソ何してんのー」

ジミンが咄嗟に、持っていた紙切れを後ろに隠す

「べ、別にコソコソなんてしてないよ。ね、A！」

『今度の衣装について話してただけですよ』

「そう？ならいいけど·····」

もう練習始めるから早くおいでよ、と言ってホソクさんがいなくなる

「これは僕が預かっておくから、ホソギヒョンには何も言わないで」

ジミンはそう言うと、私が返事をする前に行ってしまった

結局、何も教えてくれなかったな·····

とはいえ、スタイリストの私が踏み込みすぎるわけにもいかない

私は今まで通り、私の仕事をこなすだけだ