【amtk】君を照らす月明かり【utit】 (ページ20)

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------人生初の彼氏が出来た。------

彼というかそらるさんとは付き合った日から音沙汰がなく、年越しと同時にやっと連絡が取れ今日に至る

「普通連絡くらい取るでしょ」

足下に転がる石ころを”そらる”と勝手に名付け八つ当たりでえいっと蹴っ飛ばす
そらるさんの身代わりとなった石がころころと転がっていき黒い革靴にコツンとぶつかり止まる

「お前絶対この石ころに八つ当たりでもしてたろ？」

温かそうなグレーのチェスターコート、黒いマフラーに身を包んだ彼は寒いーッなんて言いながらマフラーをぐいっとあげ口元を隠す

「良かったですね。その石ころがそらるさんの身代わりになってくれてなかったら、今蹴り飛ばしていたところですよ」

”あーー怖い怖い”なんて言いながら彼はコートのポケットに入れていた手を私に向かって差し出してくる

＿＿＿＿では行きましょうか。彼女さん。

クリスマスで私たちの関係が”友達”から”恋人”に変わったことをもちろん９６ちゃんやまふくんにも報告した。ただ＜仮＞ということは伏せて

みんな思ったより驚くことはなくってただ口を揃えて

”天月は知ってるの？”

なぜか祝福の言葉より先に彼の名前が出てくるという謎の現象
まぁ一番仲良かったし先に報告したのか？っという話だろう

天月くんにはそらるさんと連絡が取れない間愚痴をひたすら聞いてもらうという大役？を命じていたので毎日連絡を取っていた

((((Happy new year!!!!!)))

テレビでは年越しと同時にジャンプをする芸能人と共に２０２２年とでかでかと画面に映し出される

年越しと同時にピコンっと天月くんや９６ちゃんから今年もよろしくとLINEがくる

返事を返そうとスマホを手に取ると同時にさっきとは違う音が流れ画面に映し出されるはんぺんのアイコン

「あの。私でも流石に連絡かえってこないと傷つくんですけど？」

”あ。寂しかった？悪い悪い”

画面にうつしだされる無表情のはんぺんと同じ顔をしているであろう彼への苛立ちをぐっとこらえお互い年越しの挨拶をすませた

”んじゃあの御利益なさそうな神社に集合な”

「初詣に御利益なさそうな神社チョイスしないでくださいよ。罰当たりますよ」

”仕方ないだろ。俺いちよう有名人だからね？ファンと出くわしたら面倒だろ”

あ。そっか。今まで忘れてたけどこの人有名人なんだった

「私サングラスとマスク準備しときますね！！！」

”何でAが変装するんだよ”