ちゃんと見てる【sly】 ページ6
突然だが、ここのところSellyが冷たい
配信してない時に話しかけても、「今はムリ」「あとで」みたいな感じ
まぁ、普段も特段甘いわけではないんだけど
最近はちょっと寂しく思ったりしている
今Sellyは配信中だ
もう0時を回ったけど、珍しくこの時間までやっている
「…アイス食べたい」
コンビニに行こう
すぐそこだし、Sellyには言わなくていいだろう
何より配信中だし、邪魔はできない
外に出れる程度の服に着替え、家を出た
「ボヤァ?!ちょっと、まってごめん、ミュート」
「A!」
外に出た直後、玄関のドアが開いてSellyが出てきた
「え、Selly?どうしたの、配信は?」
「どこいく」
「アイス食べたいから、コンビニに行こうと」
「もう夜けど」
「でもすぐそこだから」
「だめだ。はやくもどれ。」
「え、あ」
半ば強制的な戻れという圧を感じたので、言われた通り家に戻った
「あの、Selly…?」
「アイスとか、今じゃないでもいいじゃん。」
「急に食べたくなっちゃって…でも配信中だし、あ、Sellyの分も買うつもりで」
「こんな時間、危ないのこと、わからない?やばいやつ、いっぱいいる」
真剣な表情の中に、少しの不安の色を混ぜてSellyが言う
心配してくれたんだ
「…うん、ごめん。気をつける」
「はぁ、バカだ。夜、外出たいの時はオレ呼んで」
「でも配信してたら」
「それでも呼べ」
「はい。わかりました」
「それでいい。おれまだ寝ないけど、Aはもう寝ろ」
「うん、おやすみなさい」
「おやすみ」
態度が素っ気なくても、心配してくれていた
もう夜に勝手に出るのはやめよう、と反省した日だった
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作者名:桜雪花 | 作成日時:2021年11月25日 23時