【最俺】俺らの男前な友達 (ページ33)

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AM11：00

キヨ「予定通りの時間で帰れそうだわ」

『まじで？こっちも予定通り』

キヨ「そういえばレトさんもお前に土産買ってた」

『え、ありがとうございます』

キヨ「レトさん！Aが土産ありがとうだって」

レトルト「電話の相手Aちゃんだったの！？」

フジ「えー！俺も喋りてぇよ！」

『フジ運転？あいつたまに急ブレーキするべ』

キヨ「フジ！Aが運転下手だってさ」

フジ「嘘だろ！あいつ乗せる時が1番安全運転だべ」

『冗談だべ。じゃあキヨ、またあとでね』

キヨ「また連絡するわ」

PM14：00

病院に電話が鳴り響く

『はい。○×救命センターです』

救命隊「ドクターヘリ要請です。一部工事中のトンネル内で崩落事故。負傷者多数です」

『規模はどのくらいですか？』

救命隊「現場が混乱してるため正確な情報が得れていません」

『向かいます』

同僚「一部工事中ってことは普通に車走ってるだろ」

『巻き込まれてる可能性高いね』

同僚「トリアージタッグ用意しておくか」

久我はヘリの窓から外を眺める。
そこで一瞬昼に電話していた友人の顔が浮かび上がる。

同僚「おい、おい！久我！」

『ごめん。何？』

同僚「すげぇ顔してたぞ。現場着いたらすぐに他の人と合流するぞ」

『うん』

ヘリが現場に到着し、久我たちは現場の医師と合流する。
現場には血まみれで倒れてる人や泣き叫ぶ声が飛び交っている。

『黒タグいるのか...』

他医師「トンネル内に負傷者がいる。優先順位判断して治療しろ」

久我は頷き救命隊とトンネル内に走り出す。

『これは...想像以上』

看護師「すごいですね...」

久我は看護師と顔を合わせ無言で合図して足を進めていく。

『え...』と呟き、久我は急に足を止める。

看護師「先生？」

『キヨ...？』

そこには頭と足から血を流している男性が倒れていた。

『キヨ！聞こえる！？キヨ！』

目を閉じているキヨに動揺するが、脈が触れていることに関して少し安堵する。
そしてシーバーを手に取り報告し始める。

『久我です。男性が居ます。意識レベル3桁。頭部と下肢から出血あります。
　大腿骨の骨折もあったのでこちらで整復してっから動かします。赤タグです』