【最俺】俺らの男前な友達 (ページ19)

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どうも久我です。出張で九州に居ます。
空気も食べ物も美味しいので太っちゃいそうです。
っと呑気な事考えている暇じゃないんですよ。お仕事です。

救命隊「高速バスが横転。その後玉突き事故に加え、漏れたガソリンに火が着火」
医師「怪我人は？」
救命隊「数百名います...現在、消防隊員が消火作業に努めてます」

他の医師が指揮をとり、久我もその指示通りに行動を開始する。
『医者です。現場はどうですか？』

救命隊「高校生くらいの女性がシートに挟まれており今、救助しています」

『意識は？』

救命隊「わずかにあります！」

『行きます』

久我は女性の所に駆けつけ声をかける
『大丈夫ですか？声聞こえますか？』

女性「...聞こえ...ます」

『意識あり...痛い所はある？』

女性「足が...挟まって..肩も痛い」

『救助までどのくらいかかりそうですか？』

救命隊「あと20分弱くらいです」

『あと20分...長時間の圧迫...水用意できますか？あと点滴も準備お願いします』

女性「足の感覚が...先生...助けて」

『大丈夫。大丈夫だからね』

久我は安心させるように笑いかけ、女性の出血部位の処置を始める。
そしてふと女性の近くに落ちていたキヨ猫のキーホルダーが目に入る。

女性「それね...私の...大好きな人のグッズなの」

『そっか...点滴入れるよ。チクっとするよ』

女性「...ライブとかもね、やるから...いつか行きたいなぁ...」

『有名人なんだね。もうちょっと頑張ったら病院行けるからね』

女性「うん...だからね、先生...私まだ生きたいよ」

救命隊「久我先生！シート動きます！少し離れてください！」

『はい！大丈夫だからね。ちょっと離れるね』

久我はすぐにシーバーをとり話始める

『久我です。高校生女性。クラッシュ症候群の可能性があります。すぐに移送お願いします。
　はい...圧迫も行ってます。点滴も...はい。頭部出血も..はい、お願いします』

女性「先生？」

『大丈夫だよ。あ...こっちです！』

女性はストレッチャーに乗せられる。そして久我はそっとキヨ猫を女性の横に置く。

『これ大切なものでしょ？この人はきっとあなたに元気をくれるよ』

女性「うん...先生ありがとう」

久我は微笑み、次の現場へ走る。

こうして13時間にわたりようやく現場が落ち着き始めた。

同僚「久我。お疲れ様」

『おん。なんかさ...色々考えさせられた1日だったわ』

同僚「久々だもんな。こういう現場は...」