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朝6：00
一ノ瀬は目を擦りながら上体を起こす。
『アカン...頭痛い...』
恐らくこの頭痛は二日酔いだ。
ふと横を見ると治が眠っている。
成人男性が2人で眠ることが出来るベッドに一ノ瀬は目を丸くする。
『ほんまこいつ腹立つくらい顔整ってんな』
そしてそのままベッドから出て水を飲みに行く。
なんとなくコップに口を付けぼーっと冷蔵庫を見ていると見知った文字を見つける。
『信介の文字やん...レシピ？』
冷蔵庫に近付きそっと付箋を触る。
『一緒に住んでんの......って、うわぁ。俺重ッ』
治「ん...あれ？優くん？」
『あ、すまん。起こした？』
治「いや...」
『今日店休みやろ？もうちょっとゆっくりしとき』
治「....」
『ん？どうした？』
ぼーっとかたまっている治の元へ行き、頭をわしゃわしゃと撫でてみる。
治「...夢やない」
『はぁ？』
治「朝起きたら優くんが居る」
『そら居るやろ。あ、昨日運んでくれてありがとうな』
治はベッドの横に立っている一ノ瀬の腰に腕を回す。
『ここに信介来たら修羅場になるやろ』
治「ならへん。北さんはわかってくれる」
『おい、コラ』
一ノ瀬はぺけっと治の頭に軽くチョップをする。
すると治は少しムッとした顔で顔を上げる。
『なんやねん。その顔は』
治「ちょっとくらい甘えたってええやん」
『甘える人はちゃんと選び』
治「優くん」
『俺以外や』
治「昨日ベッドまで運んだの俺やのに」
『ぐッ....』
一ノ瀬は渋々治の抱擁を受け入れる。
『10秒やぞ！10秒！』
治「せっかちやなぁ。このおじさん」
『1歳しか変わらへんやろ』
治「優くんちょっとごっつくなったなぁ」
『話逸らすの下手か』
一ノ瀬ははぁーっとため息をつき治に詰めるように声をかける。
治「寝るん？」
『うーん。目冴えとるからな動画でも見ようかな』
治「俺も見る」
『何みたい？』
治「優くんのスーパープレイ集」
『え〜。そんなんないやろ』
タプタプとスマホを触り検索すると―
『あった』
治「まとめてくれとるファンは絶対おんねん。それ見ようや」
『このサムネ悪意あるやろ』
治「優くん小人やん」
『笑うな！！』
ケラケラ笑っている治の頬をむにっと引っ張る。
そして2人で寝転びながら動画見始める。
『俺かっこええな』
治「めっちゃナルシストやん」
『これすごない？』
治「うん。そんな凄い人を独り占めしてる俺すごない？」
『ほんまや』
続く (更新停止中)
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作者名：みる | 作成日時：2023年6月14日 22時
