【♦のA】小さな怪物【男主】② (ページ24)

今日:18 hit、昨日:48 hit、合計:48,752 hit

68 ページ24

青道高校－仙泉学園
3回まで終了。0-1で仙泉学園がリード。
4回裏。2アウト、ランナー1.2塁。

鵜飼「なんで2塁で止まってんねん。3つ狙わんかい」

鵜飼「小さな怪物がレフトか....今がチャンスやな」

『丹波さん！2アウトっすよ！』

伊佐敷「おら！ぶっ殺してやれぇえ！」

『純さん口悪いっすよ！治安悪ッ！』

丹波の投げたボールは打たれるもレフト前。
椎名はそれをキャッチして3アウトへ。

『丹波さん！ナイスボール！』

丹波「ナイスカバー」

原田「1点差か。苦戦してるな」

成宮「なんだ椎名投げてないじゃん」

原田「椎名はレフトか」

平井「あいつ打率いいしな」

成宮「ふーん。あいつが投げれば1点も取られることねーのに」

原田「...(なんだかんだ言って鳴は椎名の事認めてるからな)」

原田も視線を成宮からグラウンドへ戻す。
5回表。打者は伊佐敷。
伊佐敷は真木のカーブを大きく空振りする。

『純さん！ボール見て！』

伊佐敷「うっせぇ！黙ってみてろ！」

そしてサードライナーでアウト。
続く結城はレフト線長打コースで2塁まで出塁。

『あれっすよ。あれ』

伊佐敷「てめぇも打ちやがれ！」

5番増子はセーフティーバンドでライナー1.3塁。
6番御幸の打順になるとキャッチャーは立ち上がり敬遠する。

『あぁ？んだよ。俺なら勝てるってか？』

椎名はあからさまに嫌な顔をする。

亮介「いいじゃん。満塁のチャンス。美味しい所じゃん」

伊佐敷「空振りで帰ってきたら殺す！！」

『絶対打ちますって！俺ですから！』

椎名はバッターボックスに立つ。

真木「....」

『(一也と勝負したいならすればいいのに。いらついてんのは俺もなんだよ)』

椎名は初球からカーブを打ちセンター前長打コース。
その間に結城がホームに戻り青道は1点を巻き返す。
この回点数は同点。試合は振り出しへ戻る。
お互いベンチへ戻る際に椎名は真木と目が合う。

『...なんすか』

真木「別に」

『ふーん』

沢村「ちょ！！椎名先輩！！」

『何だよ』

沢村「あっちの巨人と並ぶと余計に小さいの目立ちますって！！！」

『お前何なの？デリカシー置いてきちゃったの？』

沢村「？？」

『腹立つぅ～』

椎名は軽く沢村のお尻を叩く。