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続く秋葉も三振で抑え、椎名はふぅっと息を吐く。
御幸「(...ん？千弘のやつ...)」
クリス「千弘は無意識でしょうね」
片岡「...丹波。準備しろ。次の回行くぞ」
丹波「！？はい！」
沢村「クリス先輩。無意識って...？」
クリス「投げた後に手が腰にいっている。おそらく先程の死球」
沢村「え...」
沢村はマウンドで汗を拭っている椎名を見る。
クリスの言う通り片手は腰元を支えるように添えている。
沢村「椎名先輩...」
3人目。
椎名は初球からチェンジアップを投げる。
三島「ぐッ...嘘だろ。こいついくつ球種あんだよ！？」
審判「ストラーイク！」
御幸「(球威は全く落ちてねぇ...痛みはないのか)」
『(...縦スライダー。変化球多めだな)』
まぁ、いいけど。と思いながら椎名は頷く。
三島はスライダーに手を出すもピッチャーゴロ。
椎名はボールを捌きこの回もノーヒットノーランで終える。
御幸「千弘」
『ん？』
御幸「...ナイスピッチ！」
『おう！』
倉持「ヒャハハ！ナイス！千弘！」
亮介「ナイスピッチ」
伊佐敷「やればできんじゃねぇか！クソチビ！」
『いや、純さん！それ悪口っすよ！』
結城「千弘」
『はい！』
結城「腰は大丈夫か？」
『へ....』
結城の一言でベンチに居るメンバーの視線は椎名へ。
御幸「哲さん...」
結城「正直に言ってくれ」
『...痛くはないっすよ。大丈夫です』
結城「信じていいんだな？」
『もちろんっすよ』
結城「わかった」
御幸とクリスは結城たちと笑いながら話している椎名を見つめる。
結城に聞かれたら椎名は嘘をつかない。
信頼している人たちを欺いてまで自分の意見は通さない。
御幸「(わかってるはずなのに...違和感が拭えない)」
クリス「御幸」
御幸「わかってます。注意します」
クリス「俺も気にしておく」
片岡「椎名」
『はい』
片岡「ラストは丹波が投げる」
椎名は目をパチッと開くも丹波の方を向き二ィっと笑う。
『丹波さん！』
丹波「....任せろ」
『バトンパス！』
いつもだったらマウンドをから降ろされると駄々をこねる椎名。
しかしそれがエースへのバトンパスだったら別。
2人は目を合わせてパチンっと手を叩く。
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作者名：みる | 作成日時：2023年4月29日 17時
