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椎名がマウンドを降りた後2-2の同点へ。
片岡「お前らこの試合延長まで戦うつもりか」
片岡「本気で全国制覇を目指すというなら残りのイニング取れるだけ点を取ってこい」
全「「はい！！」」
そして代打の春市がレフト前ヒットを打つ。
『まじ〜？あれ初球で打つ？』
御幸「センスの塊だな」
『あ、奥さん。防具外すの手伝うぜ』
御幸「サンキュー」
亮介「お前ら隙あらばイチャイチャしてるね」
『なッ！してないっすよ！』
御幸「え、してないっけ？」
『たまには奥さんに優しくしないと浮気されるんで...』
御幸「しねーよ」
亮介「御幸との夫婦漫才もいいけどちゃんとそいつ以外も応援しろよ？」
『それはもちろんっす！』
椎名は慌ててスタンドの方まで走り倉持に声をかけている。
その様子を見て亮介はくすっと笑う。
亮介「邪魔しちゃった？」
御幸「いやいや確信犯じゃないっすかー」
亮介「独り占めしすぎ」
亮介は笑いながら椎名の方へ歩いていく。
この回青道は5点追加点。
最後は川上が登板して青道は7-2で勝利を収める。
楊「おい」
『んえ？』
楊「お前、名前は？」
『俺？』
楊はコクっと頷く。
『椎名千弘』
楊「そうか。椎名。俺はお前という投手と対戦できてよかった」
『んッ！俺も！またやろーぜ』
椎名は楊の手を握りニッと笑う。
試合終了後選手たちは市大三高対薬師高校の試合観戦をする。
倉持「あれ？千弘、テーピングしてんの？」
『あぁ、うん。礼ちゃんがやってくれた』
倉持「いてぇか？」
『ううん。大丈夫。ってか薬師って強いんだっけ？』
倉持「んー。市大のが強いんじゃね？」
『だよねー』
御幸「千弘！アイシングつけてやるからこっち来い！」
『はーい』
椎名は倉持の隣を立ち御幸のそばに行く。
そしてインナーも脱ぎアイシングをしてもらう。
御幸「ん？お前痩せた？」
『え？まじ？』
御幸「大会中だからって油断すんなよ？すぐ体重落ちんだから」
『うい〜』
そして試合が始まると選手たちは食い入るように観戦する。
ダークホース。
超攻撃型のチーム薬師高校。
9回裏 逆転。12-13で薬師高校の勝利。
『ふーん』
椎名は腕を組みマウンドを見つめる。
御幸「(あの真中さんのポジションが千弘だったら...)」
御幸はボールが直撃した場面を思い出す。
『轟ね...』
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作者名：みる | 作成日時：2023年4月29日 17時
