検索窓
今日:29 hit、昨日:86 hit、合計:443,061 hit

24 ページ25

北「なんかあったん?」

『ん?ないで?』

北「嘘が下手やなぁ。何年の付き合いや思ってるん?」

『何かあったっていうか...許せんかってん』

北「なにがや」

『信介がバカにされとんの』


北は一ノ瀬の顔をちらりと見た後に一息つく。


北「気にせんでええよ」

『無理や』

北「お前の株が下がるで」

『そんなもんいらん』


一ノ瀬は北の前では駄々をこねる子供のようだ。


北「優。こっち向き」

『いやや』

北「なんでや」

『やって信介怒るもん』

北「怒られるようなことしたんか?」


一ノ瀬は渋々北の方に顔を向ける。


北「口で反論するんやなくてプレーで見せつければええ。お前にはその力がある」

『...おう』

北「わかったらもう変に絡んだらあかんよ」


一ノ瀬はコクンと頷く。
北もそれを見て彼の頭をポンっと触り、監督の方へ歩いていく。



尾「ちゃんと反省出来てえらいやん」

赤「駄々こねまくってたけどな」

『....』

尾「なんやえらい静か...ってお前納得してへんやろ」


尾白は一ノ瀬の顔を覗き呆れた顔をする。


『ぐぅぅ...侑!!治!!』

侑「あ?」

治「どないしたん?」

『次の試合ボッコボコにすんで。ええな?ボッコボコやで』

角「治安わるぅ」

銀「ヤンキーの血が騒ぎまくってるやん」

『お前らもや。ええな?』

侑「優くん怖いてー」






その日の試合のスコアは25-4、25-12で稲荷崎が圧勝。
一ノ瀬は満面な笑みで北の横を歩く。



北「今日はえらいノッてたな」

『せやろ!せやろ!』


北は口元を緩め彼を見る。


北「優、ありがとぉな」

『どういたしまして!』


侑「あー、今日めっちゃ疲れたわ」

角「サーブミスった時の優くんの圧ね」

侑「あの人ほんま二重人格なんちゃう?」

銀「人、一人くらいやっとんちゃう?」

治「無理。腹減った...疲れた」


4人は前を歩いている元気な先輩を見てはーっとため息をつく。


『何ため息ついてんねん。幸せ逃げるで』

侑「半分くらい逃げてるわ」

『なんや飯奢ったろう思ったのに』

侑「神様。幸せ過ぎや」

治「!!はよ!いこ!!」

『元気やん』

25→←23



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (269 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
781人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みる | 作成日時:2022年11月19日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。