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背筋が凍るとはこの事かと初めての体験をした。
ステージに立った瞬間まるで人が変わったかのような殺気たつ気配に暑くもないのに背中に一筋の汗が流れる。
チームのユニフォームに着替えて隣で踊る海人はまるで前からここで踊っていたかのようで長いブランクを全く感じさせなかった。
それどころか・・・ 難易度が高いダンスパートになればなるほど惑う雰囲気が気迫に満ちていて余裕があるのかその顔は・・・笑っていた。
そのダンススキルの高さはまさに数年前に初めて会ったKAITOをみているみたいで、その時の興奮が詠みかえてきて置いてかれないように必死に食らいつく。
夢みたいだ・・・隣でKAITOが踊っている。
ずっと、何年も前から一緒に踊るのが俺の夢だった・・・。
海人の怪我を知って、その夢を諦めていた。
なのに・・・まさかこんな形で叶うなんて・・・涙が出そうで・・・堪えた。
完璧な振り入れはそれだけ長く俺らの練習を見て来たんだろう・・・なんでもっと早くに気付けなかったんだろう・・・なんで違う形で出会えなかったんだろう・・・
紫「っ！！」
二人のパート。
太田との0.05秒のズレも海人とは全く感じることは無かった。見なくともお互いの動きが手に取るかのように分かった。
最後の一音まで完璧なシンクロに気持ちが高ぶりすぎてめまいがする。
見ていた観客にも気迫が伝わったのか音楽が止まってから3秒ほど経ってやっと立ち上がって大きな拍手、声援が送られた。
人生で一番達成感があった。・・・本当に楽しかった。
隣を見るとやはり無理をしたのか、大粒の汗が流れていて息も上がっている。
ふらつく海人の腰に腕を回してステージから降りる。睨まれたが気付かないふりをした。
久々に触れたその体は少しやせていた・・・。
今までの一番の出来に喜びで抱き合う部員をよそに離れようとする海人を追いかけた。
紫「海人！！・・・ありがとう」
海「・・・」
聞こえていたと思う。けど海人が振り返る事はなかった。
紫「！！」
あれは・・・。
廊下の先に待っていたのは岸だ。
ちらっとこっちを見て何も言わずに足を引きずっている海人を抱き上げた。
その去っていく背中をただ見ているだけで、なんで今日ここにいたのかなんて・・・聞くことが出来なかった。
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ミッケ - 初めまして！nikonnさんの作品全て読ませていただきました！どれも素敵ですが、特にこの作品がすきです！続き楽しみにしています。 (2022年12月2日 14時) (
レス) id: f54074b9cb (このIDを非表示/違反報告)
かいちゃん(プロフ) - 今日初めて作品見させて貰いました続きたのしみにしています (2022年8月20日 1時) (レス) id: d56c846a5a (このIDを非表示/違反報告)
nikonn(プロフ) - 鈴さん» 励ましのコメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ 頑張って描き続けます！！本当にありがとうm(_ _)m (2021年8月13日 12時) (レス) id: c33941b04c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - nikonnさん、ふたりの心中を思い、心焦がしながら読んでいます！続きを楽しみにしています！ (2021年8月13日 12時) (レス) id: 11015432dd (このIDを非表示/違反報告)
nikonn(プロフ) - ひまわりさん» 全然気にしないでください(^O^)/ 続きは多忙の為、もう少しお待ちください、、、頑張ります！！ (2021年7月30日 23時) (レス) id: c33941b04c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nikonn | 作成日時：2020年9月4日 9時
