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無理やり連れてこられた食事会にせめての抵抗として一言も言葉を話さなかった。
しかしその事で面子をつぶされた父の怒りを買ってしまい、帰りの車内でも無言でいたところ、急に話始めた。
父「例の彼、過去に随分とひどい事件にあっているようだね。可哀そうに。」
紫「！？」
やはり、調査であの事件の事も知っていた。
父「もうそんな目に合わせたくはないだろ？」
紫「何するつもりだ！！海人になんかしたら絶対に許さない！！」
父「落ち着きなさい。私は何もしないさ。私はな・・・。それもお前のこれからの行動次第だがな」
激昂する俺とは真逆に冷静な態度がかえって不気味で何を企んでいるのかが分からなかった。
紫「俺は・・・何をすればいい・・・」
父「彼とは終わらせろ。若気の至りは誰にだってある。今なら佐々木さんだって気にもしないだろう。もう言いたいことは分かるな？」
盗撮写真を突き付けられた日からうすうす分かっていた・・・。こんな時が来ることを。
紫「父さんは・・・本気で誰かを愛したことありますか？」
父「・・・そんなことはどうでもいい！」
紫「どうでも良くない！！俺にとってはそれが海人なんだ・・・俺は幸せになってはいけないのか？」
悲しい以上に悔しかった。圧倒的な権力の前では自分が何も出来ない赤子当然なのだとはっきりと見せつけられたのだ。
父「平野家の長男としてきちんと役目を果たせ。あんな不毛な関係では何も生み出せない！！お前だっていつか私に感謝する日がきっと来る。・・・いいな、これ以上言わせるな」
これ以上何を言っても無駄だ・・・。
海人には幸せになってほしい・・・俺の手で幸せにしたかった。
・・・それが叶わないなら、せめてこの手で守りたい・・・
目を閉じるとヒマワリのような笑顔が浮かんだ。
短い間だった。けど俺には本当に幸せな日々だった。
あんな間違った始まり方だったけど間違いなく海人が俺の人生に於いて最後の愛する人だった。
目から溢れる涙を止めるすべが今の俺には無かった。
紫「もう少し時間をください・・・きちんと終わらせます・・・海人には何もしないでください。お願いします！！」
せめてあと少し、あと少しだけ一緒にいたい。
父「いいだろう。失望させるなよ」
幸福だった日々の終焉へのカウントダウンが始まった。
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ミッケ - 初めまして！nikonnさんの作品全て読ませていただきました！どれも素敵ですが、特にこの作品がすきです！続き楽しみにしています。 (2022年12月2日 14時) (
レス) id: f54074b9cb (このIDを非表示/違反報告)
かいちゃん(プロフ) - 今日初めて作品見させて貰いました続きたのしみにしています (2022年8月20日 1時) (レス) id: d56c846a5a (このIDを非表示/違反報告)
nikonn(プロフ) - 鈴さん» 励ましのコメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ 頑張って描き続けます！！本当にありがとうm(_ _)m (2021年8月13日 12時) (レス) id: c33941b04c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - nikonnさん、ふたりの心中を思い、心焦がしながら読んでいます！続きを楽しみにしています！ (2021年8月13日 12時) (レス) id: 11015432dd (このIDを非表示/違反報告)
nikonn(プロフ) - ひまわりさん» 全然気にしないでください(^O^)/ 続きは多忙の為、もう少しお待ちください、、、頑張ります！！ (2021年7月30日 23時) (レス) id: c33941b04c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nikonn | 作成日時：2020年9月4日 9時
