蜂と蜜の間で。～ Ren.M ～ (ページ9)

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スタジオに着き、担当に詳しい事を聞きに行った。
しかし、タイミングが合わなかったようで、
スタジオ内は、なぜかバタバタしていた。

結局、「この部屋で待機しといて！」
と言われただけだった。

・

なんで、こんなにバタバタしてるの？
人1人足りなくなったから？
真っ白の壁に取り囲まれている中に、ソファと、
その目の前に取材者が座る為に用意された丸椅子がある、とても殺風景な部屋。
そこでぽつんと訳の分からぬまま座っている。

「直し終わりましたー！」

大きな声が聞こえる。

あぁ、機材トラブルか。

この職業を始めて、約3年。
機材トラブルなんてよくある事だ。

・

「まもなく取材入りまーす。」

再び大きな声が聞こえる。
取材が始まるらしい。

「あ、バタバタしててごめんね。」
『いえいえ。』

今回の担当の人が部屋に入ってきて、詳細を伝えられる。
田中さん、か。

「急だけど、山本さんはできる子だからって聞いてるから、きっと大丈夫だよね？」
『はい、頑張ります。』
「じゃ、よろしく。」

手をひらひらとさせ、田中さんは行ってしまった。

・

よし、頑張ろ。