蜂と蜜の間で。～ Ren.M ～ (ページ6)

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「はじめまして、？」

帽子を被った彼は、確かにそう言った。
はじめまして、って私の知り合い？
でも、顔をまじまじと見つめるけど、誰かは分からず。

「あの、顔、近いです。」
『あ！ごめんなさい！』

・

いや、本当に誰かわからない。

・

『失礼ですけど、…、どちら様で？』
「…、はっ？」

いやいや、は？はこっちのセリフです。
見知らぬ人にはじめましてとか言われて。

・

「いや、さっきSnowManって言いましたよね？」
『あ、聞こえてましたか。』
「ばっちり…。」
『ラジオ聴いてたんです。』
「ラジオ…？」
「はい。
間違っていつもと違うチャンネル押しちゃって。
聴いてみたら意外にも面白くて。
そして、今日、仕事で後輩の子がこのグループの話してたなあって思ったら、声出ちゃって。」

・

自分の行動が恥ずかしくて、まくし立てるように自分の言動の理由を話す。

・

「じゃあ、そのラジオ聴いたのは今日が初めてなんですか？」
『はい、グループ名も今日まで知らなくて。』
「じゃあ、俺は勘違いしたってわけだ。」
『…勘違い？』
「俺、おねーさんがSnowManのファンかと思って、バレちゃったかあって。
それで、もう自分から言った方が早いかなって思ったから、声掛けたんすよね。」
『ああ、そういう勘違いしちゃったんですね笑』

・

・

…ん？

・

『…今、バレちゃった、って言いました？』

「言いましたけど、」