赤髪ノベルズ！３【あかがみんクラフト】 ≪妄想詰め≫ (ページ25)

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史上最強学生ともども。３　学園パロページ25

【百韡宙のお楽しみ】宙side
「宙様、おかえりなさいませ」
「うん、ただいま」

重厚かつ美しさを感じさせる黒字で『百韡』と彫られた表札を抜け、邸宅の門を潜る。
私は百韡財閥の令嬢、百韡宙。私はこの肩書を背負って毎日を過ごしている。
学園での英語科順位は常にトップ成績、あまり得意とする生徒がいない技術科でも持ち前の建築技術を発揮し、生徒たちの憧れとなっている。
がんばったから、こんないい評判をもらっているのだ。それは素直に嬉しい。

「夕飯はどうなさいますか、宙様」
「んーとね、おまかせでいいよ」
「かしこまりました」

夕飯のリクエストは今日は執事メイドたちに任せることにした。
メイドが自室を出たのも見計らって、私はそそくさとパソコンの前に座った。

「これが毎日のお楽しみよねぇ」

うふふ、と笑んでしまうのは、これがあるからだ。

―――

『ソーラさぁん！そこはそうじゃないでしょー！？ｗ』
『ソーラさんおもしろいｗ』

ヘッドホンから聞こえてくる友人たちの声がなんだかいつも以上に暖かく感じられた。
今やっているのは、パソコンゲームの『マインクラフト』。有名なゲームで、私は友人たちと毎日のように遊んでいる。普段はゲームなど縁のないような百韡宙と捉えられているが、実はゲーム大好きである。智さんや湧斗さんたちと一緒にゲームをするのが、毎日の密かな楽しみであった。
現実の私でもゲームはたくさんするが、それは盤上ゲームやカードゲームといったギャンブルめいたものばかりである。それらは全て人付き合いの中で身に付けたものだ。

『ソーラさん一緒に食糧探しにいこー』
「いいよー」

やっぱり、ギャンブル紛いのゲームよりこっちのゲームの方がずっと楽しいな、としみじみ思った私であった。

―――
現実とのギャップがある人って、いいと思います。