抜け出す ページ10
……ムー………
「…お前、その顔やめろよ」
「…なんで？」
「……ウヨンの前だけにしとけ、その顔は」
「……なんで？」
「………キス、したくなる」
「！？」
「…ちょ、ちょっと！！急に大人にならないでよ！中二でしょ？！」
「バカにすんなよ」
ジュノさんにアゴを捕まれて
グッと顔が近づく
「……俺も、ウヨンみたいなすっっごいの、してやろうか？」
ニヤッて笑う
かぁっと顔が熱くなる…
「……ウヨンに…叱られるよ？」
「…関係ないね」
唇が近づいてきた時…
私の口が手で塞がれる
「……関係ないの？」
「？！」
「……やっと、来た」
……ウヨン
……ジュノさんは肩をすくめて、笑ってる
「もう少し、早く来いよ」
「チラチラ、チラチラこっちみてたくせに」
「え？」
ウヨンが困ったような顔をしてる
「……ヤキモチ、妬かれたかったから」
「……わざとだったの？！」
「……うん」
ムーー
「Aだって、ジュノと楽しそうだったじゃん」
ウヨンも唇をとがらせる
「…はぁ。もういいからさっさと出てけよ」
ジュノさんに背中を押される
「え？でも…」
「あ、佐々木さん！」
ジュノさんが佐々木さんを呼ぶ
「はい！」
「…社長また、飲みすぎたんだって。ウヨンに送らせるけどいい？」
佐々木さんがニコニコしてる
「もちろんです！」
「……え？」
「こっちのことは、任せてください！」
「…でも…」
ウヨンに手を引かれる
「いこう」
私達は会場を後にする…
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作者名：hana | 作成日時：2018年7月9日 7時
