終わらせるために…2 ページ33
その日の夜、わたしはゆりちゃんとバーへ向かう
「わたし、待ってるから…」
「うん、大丈夫。行ってくるね」
わたしは一人でバーの中へ入る
入るとバーのマスターらしき男性がわたしを奥の個室へ案内してくれる
コンコン
「失礼します、お連れ様が来られました」
中へ入ると、あの人がソファに深く座ってお酒を飲んでいた
「やぁ、どうぞ？」
わたしは、向かいのソファに座る
「そっちじゃなくてこっちに座ったら？」
隣をトントンされる
「結構です。お話をしたらすぐに帰りますから…」
「ははっ！……それで？話って？」
「わたし、もうあなたの脅しには応じないことにしました」
「なにをバラされても平気です」
「……ふーん。それで？」
「…それだけです。…じゃあ失礼します」
その場を去ろうと席を立つと…
「まぁ、待ちなよ。ボクの話は終わってないけど」
「いいの？本当に、売っても…」
「はい。」
「…今売ると…君の周りに大変な迷惑がかかるよ？ドラマ、きまってるんでしょ？」
「………降板を申し出てきました」
「え？」
「そのくらいの覚悟はできています」
「……ジュノくんのMVも御蔵入りかな？」
「それは……申し訳ないと思ってます」
「………」
「話は終わりですか？」
「………」
「………くくく」
！？
「なに、わらって…」
「君も女優だよね、一瞬騙されそうだったよ」
「え？」
「うそ、でしょ」
「…どうしてですか？」
「ん？俳優の勘？」
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作者名：hana | 作成日時：2018年6月8日 13時
