運命 3 (ページ17)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:42,189 hit

守りたいページ17

【Aside】

ジュノが運転する車の中でわたしは考えていた

……あの人

…ジュノのこと、知ってた

…ほんの一瞬、わたしを守ってくれたあのときに会っただけなのに…

それに、誰かに…自分がこっちにくること、ジュノに伝えさせてたって……

ジュノのことも、ジュノの周りのことも調べたってこと？

………

…そんなことまで、してくるなんて……

…このままじゃ…ジュノにも…

……ジュノのことを…守らないと…

……あの人と話をしなくちゃ

ギュっと自分の手を握りしめる

握りしめた手にジュノの手が触れる

『A？なに考えてる？』

『ううん、なんにも…』

『うそつき』

『A？これだけは約束して？』

『？』

『勝手におれの前からいなくならないで』

『…ジュノ』

『言っただろ？おれたちはひとつだから』

『Aの苦しみはおれの苦しみで、Aの悩みはおれの悩みなんだ』

『なんか、考えてるならちゃんと話して』

『…ジュノ…ごめんね…』

『謝らなくていいから、話して？』

『……ジュノとわたしはひとつだけど……』

「わたしが、自分で乗り越えないといけない壁がある…

どんなに高くても、ジュノが向こう側で待っていてくれると思えば、乗り越えられると思うの…」

「わたし、ジュノに出会ってから自分で言うのもおかしいけど、強くなったと思うんだ…」

日本語でジュノに伝える…

伝わってないとこもあるかもしれないけれど、気持ちを伝える…

『だから、わたしを信じて待っててほしい』

『…A…』

『ふぅ…わかった…Aを信じて、待ってるから』

『うん、ありがとう』