はじめての夜3 ページ21
カチャ
ジュノが出てきた
ドキドキする胸をかくして
振り返って笑いかける
ジュノもTシャツと短パンだ
「お揃いだね？」
「お水、もらったよ？ジュノも、飲む？」
「うん。」
ジュノがわたしに近寄る
ドキドキ
「髪、乾かしてないの？」
「あ、忘れてた」
「はぁ。」
ジュノがドライヤーを持ってくる
ソファに座って
ソファの下を指差す
座れってことかな？
ちょこんと座ると
ブオーーー
乾かしてくれる
やさしい手つきで髪を撫でてくれる
気持ちいい…
目を閉じる
フワフワ
フワフワ
……
……
…温かい
カラダに温もりを感じてふと目を開けると
薄暗い部屋で目の前にはジュノの首が見える
あ、あれ？
わたしはいつの間にかジュノの腕に包まれてベッドに寝てた
わたし、どうしたっけ？
……もしかして…髪乾かしてもらいながら寝ちゃったの？
あぁ…なんてことを…
ジュノを見上げると
口を少し開けて、規則正しい寝息を立てている
長いまつげ
ジュノの、喉仏
この喉から、みんなの心を魅了する声が出てるんだな…
優しく、触れてみる
「んん…」
あ、起こしちゃったかな…
「すぅー」
ホッ 寝てた
ジュノの胸に耳を当ててみる
トクントクン
心臓の音が心地いい
その音を聞きながらわたしはまた目を閉じる
スッと眠りに誘われる…
こんな風に、人の温もりを感じて、眠りに落ちるのは…いつぶりなのだろう？
もしかしたら、はじめてかも…
そんなことを考えながら眠りに落ちる
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作者名：hana | 作成日時：2018年6月6日 23時
