甘い空間 ページ18
「やっと、静かになった」
「…ジュノ？会いたかったよ」
「…ん。おれも」
ジュノの左手がわたしの右手を迎えに来て、わたしたちは手を繋ぐ
「あったかい。早く手、繋ぎたかった」
「おれも。」
車内は急に甘い空間になる
「…ごはんは？」
「飛行機で食べてきたよ」
「ウヨンと？」
「あー…隣の席だったし」
「…ま、いいや」
「ヤキモチ？」
「ヤキモチ？」
「あ、嫉妬…」
「あー、嫉妬……、しっとじゃないし！」
耳が赤くなる
「とりあえず、おれの家にいこう」
ドキッ
「うん」
「……」
「………」
「緊張しちゃう…」
「…なんで？」
「なんと、なく？」
「ふっ、ちゃんと掃除したから」
「ジュノが？」
「うん。」
こんな、他愛ないやりとりがしあわせ
ジュノの家に着いて
中に入る
「お邪魔します」
「…どうぞ」
「わぁー、おしゃれ」
キョロキョロしちゃう
「あれ？そういえば、ねこちゃんは？」
「ん？あー、邪魔されたくなかったから実家」
「そっか。会いたかったな…」
「また今度…な」
ギュッ
ジュノが後ろから抱きしめてくる
「ジュノ？」
「…我慢できなかった。ごめん」
「ふふふ。わたしも、抱きしめて欲しかったよ？」
ジュノの腕の中で方向を変える
わたしもジュノを抱き締める
そして、ジュノを見上げて
『おぬる てじ』
『なっ？！！』
ジュノが真っ赤になった
「ん？あれ？なんか間違えた？わたし…」
「おぬる てじって、すごく会いたかったって意味じゃないの？」
「はっ？！誰に教えられ……ウヨンか！！！」
「うん。ジュノの顔を見上げながら言うのがいいよって」
『あのやろーーー！！』
『……でも、ちょっとよかったな…』
「A、ちょっともう一回いってよ」
「え？…まって？ほんとはなんて意味なの？！」
「………こんやは、はなさないで？」
「！！？？」
「言わない！！もう言えない！！」
「言えよーー！離さないから！」
「いやーー、恥ずかしい！！ウヨンさんのバカーーー」
こうして、わたしとジュノのはじめての夜がはじまった
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作者名：hana | 作成日時：2018年6月6日 23時
