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『あ、そうだ!2PMのカムバ曲、俺の曲になりそうなんだー』





『えー!そうなんだ!すごいねー!すごいじゃん!わぁー、楽しみー』




手をパチパチ叩いて喜んでくれる





『まだ、決定って訳じゃないけど…

今回のは、結構自信があったんだ』





『決定したら、ウヨンくんの好きなゴハン、作ってあげようか』





『え!?マジで!?やったー』





『何がいい?』





『うーん……あ、ヌナの得意料理にしようかな』





『え?私の得意料理?』





『うん!ヌナの……あー、家庭的な料理ならなんでもいい!』





『そうだなー、何がいいかなー…』




腕組みして考えてるヌナの横顔をチラッと見て





息を吐く





……危ね。




ヌナの作ったものなら、なんでも食べたい




って、言いそうだった





なるべく、口説いているようなセリフは言わないように気をつけている




………そんなセリフ言い始めちゃったら




口説きたくなっちゃうし。





そんなことを考えていたら、エレベーターが到着して



扉が開く



『あ…』



『あれ?!』



『お!おかえり!』



彼女の部屋の扉の前に立つ、彼女の彼がいた



俺の隣に立っていた彼女が、彼の元へかけ出していった



『…………』




【口説きたくなっちゃうし】?



口説いたところで……なんの意味も持たないのに、さ。



彼の隣に立つ彼女は、幸せそうな笑顔をしてる



『今日、出張だったんじゃなかった!?』




『あぁ、早めにキリがついたから帰ってきた。

メシ、食いにいこう』



『えぇ?連絡してよ!お弁当買っちゃったよー』




………俺は、なんとなく2人のそんなやり取りを見ていた


『ヌナ、その弁当、俺にちょうだいよ』



『え!?』



ヌナの側まで歩いていって、ヌナの手に下がっていた袋を取る





『ちょうど、食べるもの、なんもなかったし。』




にっこり笑って、隣に立つ彼にもペコリと頭を下げて



『じゃあ、ごちそうさま』



袋を上に持ち上げて、ヌナに笑かけると



『あ、ありがとう!ウヨンくん!』



『ん。じゃあねー』



2人に背を向けて、自分の家のカギを開ける



ピピッ



カチャ



部屋に入る前に、チラッと振り返ると



エレベーターの扉を押さえて、彼女の手を引っ張る彼



嬉しそうに着いていく彼女



そんな2人の様子が目に入った


パタン…



『……彼も、扉押さえてくれてんじゃん』



俺の独り言は、扉が閉まる音にかき消された

ー→←ー



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hana(プロフ) - 麻樹子さん» いつもありがとうございます!いつもなんだかんだハッピーエンドしか書いてこなかった私としては初めての切ない終わりでした😢良かったと言ってもらえて、よかったです! (2022年3月31日 7時) (レス) id: 9169b54294 (このIDを非表示/違反報告)
麻樹子(プロフ) - 切ない…けど良かったです (2022年3月31日 7時) (レス) @page48 id: 680a9bd736 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hana | 作成日時:2022年2月25日 8時

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