R.O.S.E (ページ37)

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射抜くページ37

【Aside】

今日は来られないってウヨンから連絡が来た……

……今日は…会いたかったな…

だって、一人でいると

ウヨンと佐々木さんのこと、考えちゃうんだもん……

……ウヨンに出会ってから…クラブに行く気にもなれなくなったし…

今日は仕事してよっかな……

私は社長室にこもって、パソコン業務をする

………

…………

集中して、仕事をしていると

…コンコン

遠慮がちなノックの音が聞こえる

「はい」

「…失礼します。社長…あの…」

「あら、菊地くん！どうしたの？」

「お忙しいところ、申し訳ありません……」

「あー、別に今やらなきゃいけないことでもないから…」

私はパソコンを閉じて菊地くんを見る

「どうしたの？」

「…えーっと、あの……」

「？」

「……もう！菊りん、どいてよ！

社長！！」

ヒョコっと菊地くんの後ろから佐々木さんが顔を出す

「あら、佐々木さんも一緒だったのね！どうしたの？」

「社長！あの！よかったら、お食事にいきませんか？」

「ふふ、いいわよ」

「やったぁ！」

佐々木さんが、かわいく喜んでいる

……この子は、本当にかわいくて……いい子

それから、私は佐々木さんと菊地くんと３人で食事に出掛けた

タクシーに揺られながら

「社長！私、またいきたいところがあるんです」

「ふふふ、佐々木さんはほんとにいろんなお店を知ってるのね」

「もしも社長と、お食事に行けることがあればって、色んなお店をリサーチしてるんです！」

「えー、何で私？ステキな人と行きなよ」

「私にとってステキなひとは社長ですから！」

「……ウヨンさん、は？」

……こんな風に探りを入れるなんて…イヤらしいけど……

「…ウヨンさん……ステキですけど、ね」

頬を赤らめる佐々木さん

…やっぱり…なにかあるのかしら……

「…あ、社長。ウヨンさんといえば、ウヨンさんのデザインした口紅が、社長のお好きそうなデザインでした」

「え？」

「ラフ画、見られました？」

「…見てないけど…」

「僕、一目見て社長がお好きそうだなーと思いました！あれは、絶対にあのまま商品化させたいと思ってます」

菊地くんがキラキラしてる

……

…私が好きそうな…デザイン

……絶対に私に合わせてきたな……ウヨンめ…

やることがイチイチ私を射抜く…