入院【テクside】 ページ48
【テクside】
……肺炎……
おれは、どうして気付いてやれなかったんだろう…
こっちに来てから、ムリしてるなんてわかってたのに…
『お姉さん、ご家族は日本？……手続き出来ますか？』
Aを見ると、ボーッとしてる……
たぶん、韓国語もわかってなさそうだった……
そりゃそうだ…
『…あの、それっておれでもいいですか？』
『あー、大丈夫ですよ。じゃあ、受付にいって、入院の手続きをお願いします』
「A？お前、少し入院することになったから、俺手続きしてくるな？」
Aは、コクンと首肯く…
俺は、診察室のAとわかれて受付へ向かう…
いくつか書類にサインをして
『あ、すいません。…個室って、出来ますか？』
『……確認しますね』
看護師さんが、頬笑む
…個室にしとかないと、俺が見にこれないし……
…きっと、Aは…そんな特別扱い嫌がるだろうけど……
『…一部屋空いてるので、そちらにしますね』
『あー、ありがとうございます』
…よかった。
俺はAの元へ向かう
病室を用意してもらっている間、診察室の隣の部屋でAは寝ていた
点滴をしてもらって、寝てる…
さっきより、唇も赤みを帯びてるし…顔色も少しよくなってた…
俺はAの手を握って、前髪を触る…
……心配させやがって…
気持ち良さそうに眠るAの顔をじっと見る…
……吸い寄せられるように、唇にキスをしようとした時…
コンコン
『病室の準備が出来たので、移動しますね』
『…あ、はい。お願いします』
看護師さんが入ってきた…
…あぶね……見られるとこだった…
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作者名：hana | 作成日時：2018年6月20日 17時
