ニコイチなふたり。

治すことが大事。 ページ22

.



mm side





朝目覚めて、わかりやすく重くなってる体にため息が出る。






きょうは久しぶりのデートなのに…。



なんで、熱なんか出るの…







Aだって、明日久しぶりだから楽しみだな！

なんて言ってたもん。








自己管理できてないっていう気持ちがあふれて

情けなくて、なんか涙が出てきた。








ちょうどその時、部屋をノックする音が聞こえて、


康二くんが、起こしに来てくれた。







康「めめ〜、朝やで」







急いで涙をふいて、今起きた感じを咄嗟に出す。







蓮「ん…はよ、」



康「おはよ、はよ起きんと、A待ってんで？」



蓮「わかった…」








起きようとすると、少し足元がふらついて、

思わず康二くんの腕を掴む。







康「おっと…大丈夫か？」



蓮「大丈夫だよ」







2人で、リビングに向かい、

みんなにおはようと挨拶をして、朝ごはんを食べた。









食べ始めたのはいいんだけど…




やっぱり風邪を引いてるから、食欲があんまりなくて

箸が進まない。








大「めーめ？食べないの？」



蓮「…ん？あ、食べるよ！」






あぶないあぶない


みんなにバレるところだった。







いつもより遅めだけど、なんとか完食して、


仕事、学校がある人たちのお見送りをした。









ソファーでぼーっと座ってたら、


目の前にAがきて、


おでこに手を当てられた。







蓮「…あっ、」



『結構熱いな、』







いまから久しぶりのお出かけだったのに…っ、



そう思うと、涙がぽろぽろと溢れた。








『ちょ、蓮！どした？』







優しく頭を撫でながら言うAに、


申し訳なくて、次から次へと涙が流れていく。








蓮「ごめんっ……でーと、っなのにっ、、」



『謝んなって、な？
デートはまた行こうや？いまは治すことが大事！』




蓮「うぅっ、A〜っ、」





ぎゅっと抱きついて、Aの腕の中で、

いっぱい泣いちゃった






.

◎→←◎

→ 目次へ｜作品を作る
他の作品を探す