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園長さんに、ペコッと挨拶をしたA。




それを見て、園長さんは微笑んで、

部屋から出ていってしまった。






蓮「あっ、」




『蓮、久しぶり。それと、ごめんな』



蓮「ごめんなんてっ、言うなよっ…」









久しぶりのAの優しい声に、

思わず涙が出そうになる。







『こんなこと言うのあれだけど、今から海行かん?』







ほら、毎年行ってるから、

今年も行かないと、なんか落ち着かないから。





って、続けてしゃべるA。








うん、俺だって本当の本当は、


行きたかった…









『行く…?』



蓮「うんっ、いく!」








.









電車に乗って、最寄りの駅で降りて、

少し歩くと見えてきた大きな海。





ちょうど、夕日も落ちてきて、



人も少なくなってた。







海辺を歩いて、


ふたりで、おおきな木のとこに腰かけた。







『はぁ〜、夕日めっちゃ綺麗だな』



蓮「うん、」






夕日を見ながら、2人で懐かしい思い出話を語った。








『…でさ〜、あそこで蓮、溺れそうになってさ?
俺が助けたんだよ!笑』




蓮「ちょ、やめろよ!恥ずいじゃん!笑」








こうやって思い出話すのも、なんだかんだ楽しいなぁ


そうぼんやり考えてた。









『あんさ、蓮』





ふと、真剣なトーンで名前を呼ばれて、


体がピクっと強ばった。








『海行きたかったの、ほんとは蓮に大事な話をしたかったのもあるんだ』







大事な話?


なんだろ、それ








なんか、したくもないけど


そんなの言われたら、期待しちゃうじゃん






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作者名:えむてぃ。 | 作成日時:2021年5月6日 22時

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