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｢ッジョンインくん！！｣
｢っ、大丈夫。Aちゃんは離れてて！｣
｢オラ立てガキ！神父だからって舐めやがって、年寄りだと思って舐めてるとこうなるぞ！｣
｢おじさん！やめて！！お願い！！｣
決して自分からは手を出さないジョンインくんをいい事に殴ったり倒れてる彼を蹴ったり容赦なく暴力を奮うおじさんに息が出来なくなる。私が間に入ろうとしてもジョンインくんが庇って、それを気に入らないおじさんがさらにジョンインくんを殴って。
抵抗しないジョンインくんがどんどんボロボロになって頬は赤くなって口の端は切れてしまい血が出ている。
どうしよう、このままだとジョンインくんが死んじゃう。私を救ってくれた人なのに。
殴るのを1度止めたおじさんはジョンインくんの胸ぐらを掴み、その汚い顔をジョンインくんに近づける。
何故かニヤニヤとした笑みを浮かべたおじさんに嫌な予感がして脳内に警告音が響いた。
｢平和ボケ神父さんにいい事教えてあげよう、年寄りからのプレゼントだ。Aとヨンヒはな、こいつの実の父親に言われて体売って金稼いでたんだよ。神父さんが思うほど綺麗な女じゃないぞ、この女はな！ははは！｣
─ああ、ジョンインくんだけには知られたくなかったのに。
ゴン、と鈍い音がした。
気がつけば玄関に飾ってあったはずのトロフィーが私の手に握られており、金色に輝いているはずなのに一部は真っ赤なっていて。さらにその部分からは赤の液体がぽたぽたと床に落ちていた。
｢うァ゛ッ゛…｣
声がする方に首を向けると、頭から血を流して声にならない声を出して倒れているおじさんが居た。あ、わたし、私、おじさんを─
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作者名：おむすび | 作成日時：2023年7月23日 22時
