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ジョンインくんが出してくれた冷たい麦茶で喉を潤していると急に突拍子もないことを聞かれたので噎せてしまう。今ここにジョンインくんいなくて良かった…！ちょうど信徒さんがいらっしゃったようでそっちを対応しているためこの部屋には私とこの幼いながらもどこかませている女の子しかいない。今どきの小学生は付き合うという概念がもうあるのか…。
｢…イソヤ、いい？私とジョンインく…ジョンイン先生は付き合ってないからね。クラスのみんなもそう思ってるのなら否定しておいてね｣
｢えー、イソはジョンインせんせーとAおねえさん良いと思うのにな。せんせー、前よりもニコニコになってるよ。いつもニコニコだけど、Aおねえさんと居る時はもっとニコニコ｣
椅子が少し高くて床に着いていない足をゆらゆらとさせながら呑気にそういうイソに頭を抱えてしまう。頼むから変なこと言わないでよね、なんて小学生に言えるはずもなく、でも他の子達に変なことを吹き込まれるとそれはそれでまずいので必死になって否定してその話から逸らすのに必死になっているとどうやら彼女の両親が迎えに来たようで。
｢せんせー、ファイト！｣なんて言うイソに何がなんだか分かっていないはずのジョンインくんが元気よく｢そうだね！｣なんて返していてため息が出る。
｢Aちゃん、今日もお疲れ様でした。遅くなっちゃってごめんね。お義母さんの晩御飯作らなきゃだよね｣
｢ううん大丈夫、昨日作り置きしてるから温めるだけだし。でもおじさんも帰ってくる頃だから帰るね、また明日｣
ばいばい、と手を振って急いで教会を離れる。おじさんとは深く話をすることもないためこうして毎日ジョンイン神父と一緒に活動していることは話していない…というより話す機会がなかったため、この時間になって帰宅して私がいなかったら心配するだろうと思い走る足をさらに早める。
玄関を開けるとおじさんの靴があったのでどうやら私の方が少し遅かったらしい。リビングの椅子にすわりパイプタバコを吸うおじさんにただいま、と声をかけるといつもより少し様子が違う顔でおかえりと返事をされた。
｢どこに行ってたんだい？｣
｢ぁ…、実は、最近ずっと神父さまのお手伝いをしていて。今日は子どもの両親が帰ってくるの遅かったみたいで…一緒に待ってました｣
｢…ヤン神父様と？｣
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作者名：おむすび | 作成日時：2023年7月23日 22時
