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一発の乾いた銃声。
それが起点であったかのように、波紋のように銃声は各所で広がっていく。それに付随するのは、怒声、悲鳴、断末魔、軍靴の足音。
言ノ葉連合との小競り合いや、書籍所持者への一方的な攻撃ならまだしも、ここまで大規模な戦闘を経験するのはヴァイスにとって初めてだった。ここまで来ると、実際に眼下で殺し合いが行われているという実感が湧かない。彼は、その光景をまるで映画でも見るかのような感覚で眺めていた。
隊員の動きを見るに、おそらくあと数十分もすれば制圧は完了するだろう。
──制圧班に入ってた方が功績もらえたかなぁ。
そんなことをふと思いつつ、ポケットから手帳を取り出し、挟んでおいた写真を再び見た。
保護──正確に言うと、確保すべきな最重要人物達だ。この地区の元締めの子供達らしい。有り体にいえば、マフィアの抵抗がどうしようもなくなった時の人質用だ。
一人は、銀色のメッシュが印象な黒髪の少年。先日初等教育場から卒業したばかりらしい。後は、6歳の子が一人と、赤子が一人。あと教育場に通っている子が二人いるらしいが、それはもう政府の方で監視済みだとか。
それにしても可哀想に、とヴァイスの良心は多少傷んだ。一人は教育場から帰ってきて親と会えたばかりの時に、一人は教育場入学の直前、つまり放っといても親と引き離されるその前に。そしてもう一人は、親の保護なしには生きられない時に。
「おいスフォルツ、そろそろ行くぞ」
彼が気がつけば、銃声も悲鳴も、全ての「音」の数が少なくなっていた。
「了解でーす」
そう言って、写真をはさみ直し、再び手帳をポケットに突っ込み、走った。
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紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» なんですかねそれ尊すぎやしませんか？？ そしてそれを桐箪笥さんが書いてくれる、と……（控えろ） (2020年1月1日 0時) (
レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - 紫清さん» なんだかその後に早朝、神社などに思った訪れて御籤を引いてみんなで甘酒でも呑むのかな…と想像してしまいました。ごめんなさい、つい…想像が止まらない… (2019年12月31日 23時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» グレイくんはそういう所Z要領良さそうだなと思いまして笑 私も、彼らの幸せそうな姿が書けて楽しかったです！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - くろせさん» ありがとうございます！ 昇華隊の野郎共はいいですよね！！（負けじと大声） (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - グレイ…とことんやるだけやって責任放棄ですか、そうですか← 幸せそうなみんなが見れて感無量です！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
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