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【話し方】
「やあ。ヴィンセント=ヴィクトリアだ。呼び方? 好きなように呼んでくれ」
「ーーああ、哀れだなぁ。愚かな者は、破壊することしか知らない。創造ができないものなぁ。ーーその力を、物語の中で『より良いものを作ろうと』という方向で振るえれば、君の未来も違ったろうにね」
「いやはや、人の身で神を否定しようとするなどーーしかし大丈夫だ。私は改心する機会を与えよう。足りない頭でも心配ない。じっくりと考えてみたまえ。いつか、一つの答えにたどり着けるはずさ」
「………………すまない、驚いてしまって。だって君がいま不幸なのは、物語での努力が足りなかったからだろう? 何を大人気なく当たり散らしているんだ。教えてあげよう。私の世界の子はね、頑張って頑張って頑張って、この私に間違いを認めさせることが出来たんだよ。君ももっと頑張れば、物語はハッピーエンドになっただろうに。そうやって当たり散らしても、後の祭りにしか過ぎないんだよ」
「おはよう。……その表情から察するに、さてはまた宿題をやっていないんだな? 仕方ない、ショートホームルームまでには書き上げるんだぞ。礼? ……そうだな、じゃあ昼飯の時に、カフェオレでも買ってもらおうか」
「何故、間違った規則に従わねばならないのか。まあ、不完全な人間達なりに考えた、社会を円滑に進めるためのものと考えれば可愛くは思えるが。しかし窮屈で仕方がない」
【その他】
彼にとって努力即ち善、幸せ即ち善なので、全ての努力は実るものであり、全て幸せに繋がるものである。故に、「自分の物語が好かない」と言っている者は「世の理が理解出来ず、感情のコントロールができない駄々っ子」のように見えるそう。その人物の物語が不幸なのは、その人物の自己責任であり創造主に訴えたり、あまつさえそれを壊そうとしたりするなど言語道断。
中学校は暇つぶしのような感覚で通っている。現代で人間として生きる日々は、全てが新鮮で可哀想で可愛くて仕方がないそう。また、その中学校内ではカルト的な、一種異常な人気を得ている。
【交流・本編について】
・派生作品、本編に出すのは
可。
・その他気をつけて欲しいこと
特にありません。黒幕にしてもいいですよ。
ただし彼が「自分は間違っている」と認めることはスーパーレアケースです。そんなシーンを書きたい時は一度ご相談ください。
【製作者】
紫清
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