就任90日目 犯人ノ想イ ページ16
菊SIDE
私は幼い頃に時の政府に誘拐され審神者に就任した
この頃はまだ政府による誘拐から審神者になる人は少なくなかった
だから諦めて審神者をやっていたし、人並みの幸せはきっと私には訪れないだろうと思っていた
でも、暫く審神者をやっていたらこんな私にも可愛い後輩が出来て慕ってくれて…
きっとこの子も誘拐されたのではと思っていたら、友達に騙されたとはいえ自分で志願していたと知った時には、頭がおかしいのではないかと思った
こんな仕事に就いて、人並みの幸せなど望めないのに
それならばと、私が可愛がってあげようとしたら、彼女の特殊能力に気付いてしまった…
きっと政府が彼女のこの能力に気付いたら必要以上の事を要求されると思い、能力を伸ばすように手伝いながらも政府にバレないように注意を払っていた
のに彼女はとてつもないスピードで能力を伸ばし、1年も経たないうちに政府のお抱え審神者になってしまった
その上彼女に後輩が出来て、彼女との時間が激減してしまった
いつの間にか彼女との時間が私にとってとても心地よい時間だったことにその時気付いた
人並みの幸せが望めないならばと彼女との時間を大切にしたかったのに、彼女には好きな人が出来てしまった
それも相思相愛であることに私は直ぐに気付いた
審神者は人並みの幸せなど望めないのに…
いつの間にか彼女への重いは憎悪に変わっていた
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作者名:かやめちゃん | 作成日時:2019年5月10日 2時