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就任46日目 ページ13

きっと祖父は誰の目から見ても面倒で嫌われる要素しかない人間だった

それはもう、身内の目から見ても救いようも庇いようもない事実である
(医者に理不尽な暴言吐く患者が面倒じゃないわけがない)

常日頃、母が「じぃちゃんは録な死に方せんわ」と真顔で言う位には、身内からも面倒がられてた

しかし、それでも血の繋がった身内であるため死んだという事実は大きい



電話の前で静かに涙を流したあたしを皆が驚いた様子で見ていても、それを止めることはできなかった









現世に行く際の約束ごととして、式中以外は連絡が着くようにすることが義務付けられ、護衛は無しで祖父の自宅へ向かった

朝イチの連絡だったが、その後本丸を唯君とまんば、いまつるに任せ(唯君には祖父が死んでしまったため、式に参加しに行くことを伝えた)、メールで姉御と翼先輩と時雨先輩に数日丸々本丸を明けるため、気にかけて欲しいと連絡した




母からメールが届いており、服や数珠は既に妹が持っていってくれたようで、他にいるものとお昼御飯(10人前程)用の買い出しを頼まれた為、一度実家に戻り用意してから実家を出る

この時点で朝の8時頃だった為、コンビニ以外にも開いている店はあり種類も多く揃える事が出来た









祖父は溺死だった

母から聞いた、祖父の死因はまさかの溺死

日課だった熱々(60度に設定してあった)の朝風呂(午前3時過ぎ)に入った際に逆上せて意識を失い溺れたのではないかと

何時もなら4時頃には出て来て朝御飯を食べてるのに、中々出てこないからと祖母が寝ぼけ眼で見に行くと熱々のお湯が継ぎ足されている状態で祖父が沈んでいるのを発見

慌てて近くの家に助けを求めた後、母に連絡が行きその後母から政府に連絡がいったようだった(5時前だったため、母なりに気を使ったよう。ただし、役人も顔面蒼白になっただろう)


最近祖母からよく「お爺ちゃん死んでもたかもしれん!」と電話が掛かってきてたようで、今回も同じだと思ってたら違うかったらしい

…うん


『そんな事ある??』


事の顛末を聞いたあたしが思ったのは、これだけやった

いや、こんな最期とか…

因みに浴槽から引き揚げてくれたのは救急隊員ではなかったので母と話を聞いたが(妹はバイト先に休みの連絡に行った)祖父の様子を教えてもらうことは出来なかった

ただ一言「あんな姿知らん方がえぇ」とだけ言っていたが、それが祖父の最期を物語っていた

引き揚げた後、甲高い機会音が数秒続いたらしい

就任47日目→←思い出1つ目 ソレデモアノ人ハ好キダッタ



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作者名:かやめちゃん | 作成日時:2019年1月31日 1時

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