受付嬢は岩本担 (ページ4)

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＃４ページ4

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ある日の仕事終わり、会社近くのコンビニに立ち寄った私。

仕事終わり、疲れた脳に糖分補給を…なんて思いながらお菓子コーナーをうろうろ。

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大好きなチョコレート菓子を手に取ったその時、

「…あ、」

隣から聞こえてきた、低音ボイス。

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声のする方へ顔を向けると、そこに立っていたのはまさかの岩本さん。

岩「受付の…ですよね？」

「えっ？！あっ、は、はいっ！…」

突然現れた推しを目の前に、かなり挙動不審になってしまう。

きっと、綾さんなら冷静に「お疲れ様です。」とかスマートに言えるんだろうなぁ…。

もうほんと、恥ずかしすぎるっ！

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なんて、頭の中でごちゃごちゃ考えていたら「ふはっ笑」って小さく笑う岩本さん。

岩「めっちゃテンパるじゃないですか笑」

「す、すみませんっ…いきなりすぎて、びっくりしちゃって…」

驚きと恥ずかしさで、もちろん目なんて合わせられない私。

そんな私を見て、岩本さんは尚も小さく笑っていた。

穴があったら入りたいって、まさにこういう状況を言うんだろうな…。

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岩「チョコ、好きなんですか？」

「えっ？あ、これ…はい。好きです…」

私が手に持っていたチョコレート菓子を見て、岩本さんが言う。

岩「俺も好きなんですよね、チョコ。笑」

「はい、もちろん存じ上げでおります。」

そんな言葉を心の中で呟く。

岩「仕事帰りですか？」

「そ、そうです。岩本さんも、ですか？」

岩「俺もです。…よかったら、この後お茶でもしませんか？」

「おっ…？！だ、だめですそんなっ…私なんかが、岩本さんみたいな神々しい方とお茶の時間を共にするなんてっ…」

岩「神々しいって…笑ほんと、面白いっすね笑」

なんて、肩を揺らしてケラケラ笑う推しを目の前に、もういっぱいいっぱいの私。

岩「はぁー笑った。笑 …ならせめて、名前だけでも教えてください。」

「…姫野、Aです。」

岩「Aさん。俺は、…知ってるかもだけど岩本照です。」

「はい、もちろん。」

岩「もちろんって…笑」

私のひと言ひと言がそんなにおもしろいのか、さっきからずっと笑っている岩本さん。

岩「じゃあ改めて、今後ともよろしくお願いします。」

そう言って、キャップの奥の目を真っ直ぐとこちらに向け、手を差し出す岩本さんに戸惑いながらも
差し出された手をそーっと握り返した。

「こちらこそ、よろしくお願いしますっ…」

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