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綾「…ちょっと、A。」
「……あっ、はいっ!」
綾「手、止まってる。」
「すみません…」
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目黒さんと食事に行ってから数週間、
しばらく目黒さんの姿を見かけていない気がする。
元々、タレントの方が事務所に頻繁に顔を出すことはあまりなくて
SnowManの皆さんは、たまたまそれが最近多かっただけ。
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あの日、…
目黒さんと夜景を見に行った日のことを思い返すといろいろ考えてしまって
なんだか落ち着かない日々。
”…岩本くんに、取られたくなかったから。”
目黒さんがどういうつもりでそれを私に言ったのかは分からない。
けど、私の単純な脳は僅かに何かを期待している。
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「…綾さん、」
綾「なに?」
「この人を誰かに取られたくないって、どういう気持ちだと思います?」
綾「相手のことが好き。それしかないじゃない。」
「やっぱり、そう思いますよねぇ、、」
不思議そうに私の顔を見る綾さん。
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…ねぇ、綾さん。
私も、そう思うんです。思うんですけどね?
相手は、あの目黒蓮ですよ?
ドラマや映画に引っ張りだこで、国宝級イケメン認定されている目黒蓮ですよ?
そんな人が、私のことを好きになるなんて
どう考えてもあり得ないと思うんです。
「…うん。ありえない、絶対ありえない。」
そう、ブツブツと独り言を呟く私にパソコンから目を離さずに綾さんは言う。
綾「恋でもしてんの?」
「いや、恋っていうか、なんというか…」
綾「なにそのハッキリしない感じ。」
「なんか、相手の考えてることがよく分からないんですよね。」
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つい最近まで、犬猿の仲…とまでは言わないけど
親しい間柄ではなかった目黒さん。
私は目黒さんが苦手で、目黒さんだってきっと同じ気持ちだった。
…なのに、
そんな目黒さんが、私を好き?
「…いやいや、ありえなさすぎでしょ笑」
綾「さっきから、ブツブツ言ってこわいんだけど。
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時計ウサギ(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜! (1月9日 9時) (レス) id: 80344cfbe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱるる | 作成日時:2024年1月9日 0時